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遜
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へりくだ
ふりがな文庫
“
遜
(
へりくだ
)” の例文
ニコニコ
遜
(
へりくだ
)
った微笑を
湛
(
たた
)
えながら、そっと小屋の横から、施米の忙しさや、手摺の外の群衆などを満ち足りた様子で眺めているのでした。
銭形平次捕物控:029 江戸阿呆宮
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
これもこの歌だけについて見れば恋愛情調であるが、何処か
遜
(
へりくだ
)
ってつつましく云っているところに、和え歌として此歌の価値があるのであろう。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
さりとては
諦
(
あきらめ
)
も得ず、また
和
(
のど
)
の悟りをも見ね、ただすこしおのれ知るからただ堪へて
遜
(
へりくだ
)
るのみ。ややややにかくてあるまで。寂しがり寂しがるなる。
観相の秋
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そしてまことの知は、ただ
遜
(
へりくだ
)
る者のみに与えられる。このことをいつまでも忘れないでいて貰いたい。
論語物語
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
病中の身の廻りの世話から、病床よりの命令の伝達に至るまで、一切は豎牛一人に任せられることになった。豎牛の孟丙らに対する態度は、しかし、いよいよ
遜
(
へりくだ
)
ってくる一方である。
牛人
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
▼ もっと見る
座敷の正面に荒家に不似合いの立派な仏壇が見え、正座に蓮如上人を据え、源右衛門と妻のおさきが少し離れて
遜
(
へりくだ
)
って相対して居る。蓮如上人の弟子竹原の幸子坊は
椽
(
えん
)
に腰掛けている。
取返し物語
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
他の患者と微笑を交はすのは
遜
(
へりくだ
)
つた楽しみだ
わがひとに与ふる哀歌
(新字旧仮名)
/
伊東静雄
(著)
さりとては
諦
(
あきら
)
めも得ず、また
和
(
のど
)
の悟りをも見ね、ただすこしおのれ知るからただ堪へて
遜
(
へりくだ
)
るのみ。ややややにかくてあるまで。寂しがり寂しがるなる。
観想の時:――長歌体詩篇二十一――
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
やくざ者と言つても、まだ若くて貫祿がないせゐか、平次に對しては、ぐつと
遜
(
へりくだ
)
だつた態度です。
銭形平次捕物控:318 敵の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼は
遜
(
へりくだ
)
る態度を装い、強いて夫人に向って批評を求めた。そこには額仕立ての書画や
篆額
(
てんがく
)
があった。夫人はこういうものは好きらしく、親し気に見入って行ったが、良人を顧みていった。
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
家持の如く、歌が好きで勉強家で先輩を尊び
遜
(
へりくだ
)
って作歌を学んだ者にしてなお
斯
(
か
)
くの如くである。万葉初期の秀歌というもののいかなるものだかということはこれを見ても分かるのである。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
むしろ、世界のきびしい悪意といったようなものへの、
遜
(
へりくだ
)
った
懼
(
おそ
)
れに近い。もはや先刻までの怒は運命的な
畏怖
(
いふ
)
感に圧倒されてしまった。今はこの男に
刃向
(
はむか
)
おうとする気力も失せたのである。
牛人
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
寂しく貧しくましますが故、
遜
(
へりくだ
)
り、常に悲しくましましき。いといと悲しくましましき。それ故に
末
(
すゑ
)
遂に神を知らしき。その
聖
(
ひじり
)
道のべに立たしたまへば雀子は
御後
(
みあと
)
べ慕ひ、
御手
(
みて
)
にのり、肩にとまりき。
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
寂しくて貧しきが故、
遜
(
へりくだ
)
り、常に悲しくましましき。いといと悲しくましましき。それ故に、
末
(
すゑ
)
遂に神を知らしき。その聖道のべに立たしめたまへば、雀子は
御後
(
みあと
)
べ慕ひ、
御手
(
みて
)
にのり、肩にとまりき。
観相の秋
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
遜
常用漢字
中学
部首:⾡
14画
“遜”を含む語句
謙遜
遜色
傲岸不遜
不遜
御謙遜
傲慢不遜
陸遜
抑遜
謙遜家
遜譲
遜志斎集
馬里遜
遜志斎
遜位
遜下
軽躁不遜
豪慢不遜
謙遜者
謙遜心
索遜
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