“抑遜”の読み方と例文
読み方割合
よくそん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし五百の胸をば棠をおしむ情が全く占めていたので、陸は十分に母の愛に浴することが出来ずに、母に対してはすこぶる自ら抑遜よくそんしていなくてはならなかった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
卑しき色慾を知りて、高き愛情を解せざる男の心と、深けれども能く澹泊たんぱくに、大いなれども能く抑遜よくそんせる我心とは、日を同じくして語るべからず。さきの日の物語の憎かりしことよ。
これに続いてカ君とコメデイアの社長との決闘が行はれ、すべてにカ君が抑遜よくそんの態度を示さず、フランセエズ座がこの問題の騒ぎの中にもなほ「プリム・ロオズ」を演じて居る如き執拗を改めないなら
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)