あっ)” の例文
書生を懲らしめる酒の話はいくらもあるが、安政二年の春、始めて長崎から出て緒方の塾に入門したその即日そくじつに、在塾の一書生が始めて私にあっうには
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
公然単独ひとりで墓参に行くと、そこには必ず誰か彼女を待って居るものがあった、所謂誘拐される四日前も二人はあった、そして女は降りかかる結婚問題をはなしたのだね
誘拐者 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
又た結局つまりあの人も暫時しばらくつらい目にあっ生育そだつのですから今時分から他人の間に出るのも宜かろうと思って、心を鬼にして出してやりました、辛抱が出来ればいいがと思って
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そのヤマトフにあって見たいと思うけれどもなか/\われない。到頭とうとう逗留中出てない。出て来ないがその接待中の模様にいたってはややもすると日本風の事がある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
斯う云う奴のあるのは塾のめには獅子しし身中しんちゅうの虫と云うものだ。こんな奴が居て塾を卑劣にするのだ。以来新入生にあっ仮初かりそめにも左様さような事を云うと、乃公は他人の事とは思わぬぞ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)