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つれゆき
振りながら何の御禮に及びませうぞ
夫其處は
水溜り此處には石が
轉げ有りと
飽迄お安に安心させ
何處へ
連行殺さんかと心の内に目算しつゝ麹町をも
疾過て初夜の
鐘を
申事度々に及び甚だ
難澁仕つるにより小猿と申合せ
餘儀なく御殿山の花見と申し三吉を
欺して
連行高輪にて切殺し死骸は海へ打捨申候然れども
天罰にて三吉に兩人とも
身代を
然ば彼伊勢屋千太郎は養子の身なれば仲間一同へ
程能申
譯を爲し
逃歸らんとなせども養父五兵衞が平生仲間
交際を
更になさず
類ひ無き
吝嗇者なれば養子千太郎を
連行て伊勢五の
親爺に氣を