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近眼
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きんがん
ふりがな文庫
“
近眼
(
きんがん
)” の例文
「僕は禿にはならずにすんだが、その代りにこの通りその時から
近眼
(
きんがん
)
になりました」と金縁の眼鏡をとってハンケチで
叮嚀
(
ていねい
)
に
拭
(
ふ
)
いている。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しかし鼬はひどい
近眼
(
きんがん
)
でありました。だから蝋燭のまわりをきょろきょろとうろついているばかりでありました。
赤い蝋燭
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
(登場。
痩
(
や
)
せて背の高き男。)もうそろそろ出掛けても好いでしょう。(ゾフィイを見て、暫くは
近眼
(
きんがん
)
のために、誰とも見分かず、
忽
(
たちま
)
ちそれと知りて。)
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
主人はなつかしげに
無造作
(
むぞうさ
)
にこういって
玄関
(
げんかん
)
の
上
(
あ
)
がりはなに立った。
近眼
(
きんがん
)
の、すこぶる度の強そうな眼鏡で
格子
(
こうし
)
の外をのぞくように、君、はいらんかという。
廃める
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
この時、
近眼
(
きんがん
)
があまり遅くなると困るからと言って席を立った。その横顔をじろりと見上げて、自分は少し不愉快の意を表したけれども、彼は気がつかなかった。
猫八
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
▼ もっと見る
三
人
(
にん
)
は、いずれも
動物
(
どうぶつ
)
が
好
(
す
)
きなので、
目
(
め
)
を
細
(
ほそ
)
くして
笑
(
わら
)
いました。ことに
近眼
(
きんがん
)
の
青木
(
あおき
)
は、
顔
(
かお
)
を
上
(
あ
)
げて、
眼鏡
(
めがね
)
を
光
(
ひか
)
らしながら、そのときのおかしさを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
したように
眼鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
宮本は
眼鏡
(
めがね
)
を拭いながら、
覚束
(
おぼつか
)
ない
近眼
(
きんがん
)
の
額
(
ひたい
)
ごしににやりと保吉へ笑いかけた。
寒さ
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「なかなか憤慨するじゃアありませんか」と、ひどい
近眼
(
きんがん
)
らしい人もにッこりして冷かしを言った。
猫八
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
「猫八君は自分の芸をあまりばかにしてはいませんか?」
近眼
(
きんがん
)
がこう自分に質問した。
猫八
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
“近眼(
近視
)”の解説
近視(きんし)は、屈折異常のひとつで、眼球内に入ってきた平行光線が、調節力を働かせていない状態で、網膜上の正しい位置ではなく、もっと手前に焦点を結んでしまう状態。近眼(きんがん、ちかめ)ともいう。
遠方視の場合に、屈折機能が無限遠まで対応できないためはっきり見ることができない。
逆に近方視の場合は支障は少ない。近視は屈折の問題であり網膜や視神経の疾患ではないので一般的に矯正視力が低下するものではない。
(出典:Wikipedia)
近
常用漢字
小2
部首:⾡
7画
眼
常用漢字
小5
部首:⽬
11画
“近眼”で始まる語句
近眼鏡
近眼者