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身銭
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みぜに
ふりがな文庫
“
身銭
(
みぜに
)” の例文
旧字:
身錢
みんな
足
(
た
)
しない
身銭
(
みぜに
)
を切って菓子だの果物だのと持って来ては、医員に叱られるような大きな声で愉快な話をして慰めてくれた。
枯菊の影
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
身銭
(
みぜに
)
を切ってまで突留めるところは突留めないと、寝覚めの悪い性分でゲスから、随分、骨を折りましてな。
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
しかし勝次郎は
身銭
(
みぜに
)
を切って、なぜそんな悪い知恵を授けたのか、それは利助も知らないらしかった。
半七捕物帳:43 柳原堤の女
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
小山内氏は
善
(
よ
)
い事を承認したものだ。もしか女がその折お
金
(
あし
)
を立て替へたとでも言つたら、「ほんとにさうだつたね」と二つ返事で
身銭
(
みぜに
)
を切つて払つてやると
猶
(
なほ
)
よかつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
正直
真
(
ま
)
ッ
法
(
ぽう
)
で、それに
乾児
(
こぶん
)
のものなどに対しては
同情
(
おもいやり
)
深く、
身銭
(
みぜに
)
を切っては尽くすという気前で、自分の親のことを自慢するようであるが、なかなかよく出来た人であった。
幕末維新懐古談:18 一度家に帰り父に誡められたはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
▼ もっと見る
やっと龍造寺主計の
身銭
(
みぜに
)
から離れて、家だけの財政として独立したかたちになっていた。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
それでも相当に今日まで
身銭
(
みぜに
)
を切っているから、今日のたれ死もしないで、トモカクこうして永らえてもいられる、ということを神尾主膳も、身につまされて、どうやら
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
岡崎氏も人並
外
(
はづ
)
れた牛好きだけに、喜んでその註文を引受けて製作にかゝつたが、
件
(
くだん
)
の
註文主
(
ちゆうもんぬし
)
は、牛を馬に乗り替へたものか、その後
頓
(
とん
)
と音沙汰をしないので、岡崎氏は今では
身銭
(
みぜに
)
を切つて
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
貧乏人のくせに
身銭
(
みぜに
)
を切って馬鹿囃子を雇い、家業をそっちのけにして騒いでいるのに、大尽は大評判を立てた上に、こんなことでも充分に
算盤
(
そろばん
)
を取れるようにするのだから
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
後家さんは
闊達
(
かったつ
)
なもので、愛嬌で泊り客をなめまわし、
身銭
(
みぜに
)
をきっておごってみたり、踊りの時などは、先へ立って世話を焼いたりするものですから、つい人心を
収攬
(
しゅうらん
)
してしまって
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
銭
常用漢字
小6
部首:⾦
14画
“身”で始まる語句
身体
身
身上
身装
身扮
身體
身動
身長
身代
身悶