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たちいふるまい
ふりがな文庫
“
起居振舞
(
たちいふるまい
)” の例文
主水はなにかしらの
存念
(
ぞんねん
)
を胸にひそめているらしい。それは
起居振舞
(
たちいふるまい
)
やものの言いかたが、この頃なんとなく変ってきたことでもわかる。
鈴木主水
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「だって、急に
起居振舞
(
たちいふるまい
)
が小笠原流になったり、
膝
(
ひざ
)
っ小僧がハミ出してるくせに、日本一の
鹿爪
(
しかつめ
)
らしい顔をしたり、お前よほどあわてているんだろう」
銭形平次捕物控:139 父の遺書
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
背は高く、
面長
(
おもなが
)
で、
風采
(
ふうさい
)
の立派なことは先代
菖助
(
しょうすけ
)
に似、
起居振舞
(
たちいふるまい
)
も
寛
(
ゆるや
)
かな感じのする働き盛りの人が半蔵らの前に来て
寛
(
くつろ
)
いだ。その人がお粂の旦那だ。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
江戸の田原町の小市の手から山口屋へ参って話をいたしまして、玉を見せると、品といい器量といい、
起居振舞
(
たちいふるまい
)
裾捌
(
すそさば
)
き、物の云い
様
(
よう
)
まで一つも点の打ち
処
(
どこ
)
のない、天然備わった美人で
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この目的のためにしばしばこの女の
住居
(
すまい
)
の近所を
徘徊
(
はいかい
)
して
容子
(
ようす
)
を
瞥見
(
べっけん
)
し、或る晩は
軒下
(
のきした
)
に忍んで障子に映る姿を見たり、戸外に
洩
(
も
)
れる声を
窃
(
ぬす
)
み
聴
(
き
)
いたりして、この女の態度から
起居振舞
(
たちいふるまい
)
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
▼ もっと見る
朝夕
(
ちょうせき
)
平穏な時がなくなって、始終興奮している。
苛々
(
いらいら
)
したような
起居振舞
(
たちいふるまい
)
をする。それにいつものような発揚の状態になって、
饒舌
(
おしゃべり
)
をすることは絶えて無い。
寧
(
むしろ
)
沈黙勝だと云っても好い。
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
一見、
醜男
(
ぶおとこ
)
で鈍重らしく見えるが、対坐して、この人のぽつりぽつり物を云うのを聞きながら眸を見、
起居振舞
(
たちいふるまい
)
を見ていると、何ともいえぬ静かな心持になるとは、誰も等しく云う事だった。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
めっきり
鬢髪
(
びんぱつ
)
も白くなり、
起居振舞
(
たちいふるまい
)
は名古屋人に似て、しかも
容貌
(
ようぼう
)
はどこか山国の人にも近い感じのする主人公が、続いて半蔵らを迎えてくれる。その人が勝重の父親だ。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
やせて背は高く、
面長
(
おもなが
)
で、
容貌
(
ようぼう
)
の
凛々
(
りり
)
しいことはドイツ人に似、
起居振舞
(
たちいふるまい
)
はゆっくりではあるが、またきわめて文雅な感じのある年老いた人がそこに彼らを待ち受けていたという。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
起
常用漢字
小3
部首:⾛
10画
居
常用漢字
小5
部首:⼫
8画
振
常用漢字
中学
部首:⼿
10画
舞
常用漢字
中学
部首:⾇
15画
“起居”で始まる語句
起居
起居挙動
起居動作
起居注
起居周旋
起居舎人