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覆布
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おおい
ふりがな文庫
“
覆布
(
おおい
)” の例文
その列の先に見えた人は、
葛城
(
かつらぎ
)
の峰の雪よりも真白い
喪服
(
もふく
)
を着、白木の台に白い
覆布
(
おおい
)
をかけたのを捧げていた。
日本名婦伝:大楠公夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なるほど、解剖台の上には屍体の
覆布
(
おおい
)
があるばかりで、さっきまで有った筈の屍体が影も形もなくなっていた。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
マイダスには、この黄色い日影が、寝床の白い
覆布
(
おおい
)
に何だか変な風にうつっているような気がしました。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
手袋を
穿
(
は
)
めたままの両手を念入りに洗って参りました若林博士は、やおら身を
屈
(
かが
)
めまして、寝棺の白い
覆布
(
おおい
)
を取り
除
(
の
)
けて、これとてもこのような室には滅多に見受けられぬ
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「まア、どうしたのでしょう。ゴタゴタしていたものだから、私はすっかり鸚鵡の始末を忘れていたよ」女中は独言をいいながら、帽子掛のついた鏡の前に置いてある鳥籠の
覆布
(
おおい
)
を持ってきた。
P丘の殺人事件
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
▼ もっと見る
労役牛の汗、ほこりで白い
撒水
(
さっすい
)
自動車の鼻、日射病の
芝生
(
しばふ
)
、帽子のうしろに日
覆布
(
おおい
)
を垂らしたシンガリイス連隊の行進、女持ちのパラソルをさして舗道に腰かけている街上金貸業者、
人力車人
(
リキシャ・マン
)
の
結髪
(
シイニョン
)
ヤトラカン・サミ博士の椅子
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
暁
(
あかつき
)
を待って、
覆布
(
おおい
)
がとりのぞかれると、その下から、地下戦車はすこぶる
怪異
(
かいい
)
な姿をあらわした。
未来の地下戦車長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
覆布
(
おおい
)
の下には、血にそんだ
鎧
(
よろい
)
の
草摺
(
くさずり
)
の片袖と、
血糊
(
のり
)
によごれた黒髪とが
載
(
の
)
せられてあった。
日本名婦伝:大楠公夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
覆
常用漢字
中学
部首:⾑
18画
布
常用漢字
小5
部首:⼱
5画
“覆”で始まる語句
覆
覆面
覆盆子
覆轍
覆輪
覆奏
覆滅
覆没
覆被
覆面頭巾