袈裟掛けさがけ)” の例文
かぶせた半纏はんてんを取ると、後ろから袈裟掛けさがけに斬られた伊之助は、たった一刀の下に死んだらしく、蘇芳すおうを浴びたようになっております。
切りたるぞはやとらへ給はれと云ふ間あらせず重四郎は心得たりと一たうひらりと拔より早く練馬ねりま藤兵衞を後背うしろよりばつさり袈裟掛けさがけに切放しければ是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
傳次は驚いて逃げに掛る処を袈裟掛けさがけに切りましたから、ばったり倒れると、柳田典藏は残念に思い、この乱暴人と自分の乱暴人を忘れ振冠ふりかぶって切掛ける。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
拝打おがみうち輪切わぎり袈裟掛けさがけ、はて、我ながら、気がえ、手が冴え、白刃しらはとともに、抜けつくぐりつ、刎越はねこえ、飛び交い、八面に渡って、薙立なぎたて薙立て、切伏せると、ばさばさと倒れるごとに
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
入替いりかはりて一番手の弓の折は貫一のそびら袈裟掛けさがけに打据ゑければ、起きも得せで、崩折くづをるるを、畳みかけんとするひまに、手元に脱捨ぬぎすてたりし駒下駄こまげたを取るより早く、彼のおもてを望みて投げたるが
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
大仏に袈裟掛けさがけにある冬日かな
六百句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
冠せた半纏はんてんを取ると、後ろから袈裟掛けさがけに斬られた伊之助は、たつた一刀の下に死んだらしく、蘇芳すはうを浴びたやうになつて居ります。
一人の賊は後より小手こてのばして袈裟掛けさがけに左の肩先かたさき四五寸ばかりエイト云樣切下れば左仲はアツと反返そりかへるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
右の肩から胸へかけて、たった一と太刀たち袈裟掛けさがけに斬った手口は、恐ろしい腕前で、とても狸や狐の仕業とは思われません。
右の肩から胸へかけて、たつた一と太刀、袈裟掛けさがけに斬つた手口は、恐ろしい腕前で、とても狸や狐の仕業とは思はれません。
傷は後ろから袈裟掛けさがけに斬られたもので、一刀のつかに手をかけておりますが、鰹口こいぐち二三寸抜き上げたままこと切れております。
「これも死んだよ。當時三十そこ/\の好い男だつた。又三郎と言ふ遊び人でな、殿樣に追はれて袈裟掛けさがけに斬られたまゝ、大川へ落込んで了つたよ」
これは、医者と言うよりは、本草家の方で有名でしたが、行方不明になってから一ヶ月目、向柳原むこうやなぎわらの土手の上で、袈裟掛けさがけに斬られて死んでおりました。
これは、醫者といふよりは、本草家の方で有名でしたが、行方不明になつてから一ヶ月目、向柳原の土手の上で、袈裟掛けさがけに斬られて死んで居りました。
「井筒屋の旦那が、折悪しく目を覚して、縁側まで出たところを、脇差で袈裟掛けさがけに斬られたのだそうでございます」
「井筒屋の旦那が、折惡をりあしく目を覺して、縁側まで出たところを、脇差で袈裟掛けさがけに斬られたのださうで御座います」
「これも死んだよ。当時三十そこそこの好い男だった。又三郎という遊び人でな、殿様に追われて袈裟掛けさがけに斬られたまま、大川へ落ち込んでしまったよ」
それと見た余吾之介、二三人踏み倒して飛込みざま、お秋を引立てる男を、袈裟掛けさがけに斬って捨てました。
十字架観音 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
が相手が強過ぎました。引っ外しておいて、よろめくところを、袈裟掛けさがけに斬った、恐ろしい腕で
又三郎は逃げる背後から袈裟掛けさがけに斬られたまゝ大川に落ちて相果てました
「脇差を持つて居る磯五郎が、二三ヶ所突かれたうへ袈裟掛けさがけに斬られて死んで居るし、匕首を持つて居る金助が、後ろから匕首か何んか細い刄物で一と突きにやられて居るのを、變だとは思はないか」