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しらみつぶ
ふりがな文庫
“
虱潰
(
しらみつぶ
)” の例文
外出先の伯爵を適当に嬢がアヤなしている間に、これらの者たちが躍り込んで一挙に、
虱潰
(
しらみつぶ
)
しの家宅捜索を行うことに方針が決まった。
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
構ふことはねえから、一軒一軒
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに調べろ。いづれは浪人者か主人持か、二本差の仕業に違ひあるめえが、腕の立つ奴に油斷をするな。
銭形平次捕物控:181 頬の疵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一軒一軒
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに出所を調べてまわっても構わない覚悟で、飯田町一帯の材木置場の隅から隅まで
鋸屑
(
おがくず
)
を掻きまわしたもんだ。
近眼芸妓と迷宮事件
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
大月にまでも援助を申出た彼等は、二階の洋服箪笥の隅から階下の台所の流しの下まで、所謂警察式捜査法でバタリピシャリと
虱潰
(
しらみつぶ
)
しにやり始めた。
闖入者
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
四郎兵衛さんの会所から
秋葉
(
あきば
)
様の常夜灯までの間を
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに数えてみた所で、あの人に気のない花魁などと云ったら、そりゃ指折る程もなかっただろうよ。
絶景万国博覧会
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
▼ もっと見る
このようにその界隈を西から東へと殆んど
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに捜し廻ったけれど、どうしても田中の一行は見当らない。
天馬
(新字新仮名)
/
金史良
(著)
日光辺の旅館を
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに尋ねて、血眼で宿帳を調べてあるき、到頭その情人の姓名を突き留め、二人が泊まったという部屋まで見届けたという、友人の狂気じみた情痴に
呆
(
あき
)
れたものだったが
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
成るたけ七人かたまって、片っ端から一棟ずつ、
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに潰すとしよう。何んの何んの潰すんじゃアない。桔梗様を見付けて取り返すのさ。どうせ切り合いになるだろう。刀の目釘を湿すがいい。
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
一方皆川半之丞のところに集まる四五人の弟子の身許を、一人一人
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに調べさせた下っ引は、思いも寄らぬ不思議な事を聞込んで来ました。
銭形平次捕物控:080 捕物仁義
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
二千人以上居る職工の身元の全部が、
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに調べ上げられたが、その結果は意外にも一人も居ない筈の赤い主義者の潜行分子が二三人発見されただけで終った。
オンチ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
警察では、最初ながしの空巣狙いと見当つけて捜したんですが、やがて出入りの商人が怪しいと云うことになり、坂本家へ出入りする御用聞きが、片ッ端から
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに調べられたんです。
あやつり裁判
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
家中の者を
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに訊いて廻つて、たうとう娘のお雛の口からお仲の持物ではないかといふ暗示を引出したのです。
銭形平次捕物控:130 仏敵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
M男爵から内密に借り受けた名簿によって日本内地に散在するJ・I・C団員を
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに投獄し、又は国外に放逐した事実は、
微塵
(
みじん
)
も
外
(
ほか
)
へ洩れていないにしても
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そこで、波止場の伝馬船が叩き起されて、片ッ端から
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに調べられた。
動かぬ鯨群
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
家中の者を
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに訊いて廻って、とうとう娘のお雛の口からお仲の持物ではないかという暗示を引出したのです。
銭形平次捕物控:130 仏敵
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
神田明神下のもとの町へ歸ると、秋葉の小平は、五十何軒の町家を
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに調べ拔いて、家主の佐兵衞の縁側に、鼻の穴を大きくして休んで居りました。
銭形平次捕物控:181 頬の疵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「なるほど、それも思い付きだろう。変な顔をされるのを覚悟で、一軒一軒
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに当ってみるとしようか」
銭形平次捕物控:039 赤い痣
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
大川筋の船、大きいのは五百石、千石
積
(
づみ
)
から、小さいのは釣舟、
緒牙船
(
ちよきぶね
)
にいたるまで、
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに調べあげられた結果、
拔荷
(
ぬけに
)
を積んだ船が一艘發見されました。
銭形平次捕物控:139 父の遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
町役人立会の上
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに見て廻ったが、暮から先月へかけて、本所深川でさらわれた娘などは一人も居ねえ
銭形平次捕物控:029 江戸阿呆宮
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
大川筋の船、大きいのは五百石、千石積みから、小さいのは釣舟、
猪牙舟
(
ちょきぶね
)
にいたるまで、
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに調べあげられた結果、抜け荷を積んだ船が一
艘
(
そう
)
発見されました。
銭形平次捕物控:139 父の遺書
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その女達を
繞
(
めぐ
)
る男を、
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに擧げましたが、何分古いことで、本人達が勘次郎の存在を忘れて居るのと、お清が思ひの外
確
(
しつか
)
り者で、近頃すつかり堅くなつて居たので
銭形平次捕物控:047 どんど焼
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
秋葉の小平を捕頭にした、三十八人の組子に、町の彌次馬を加へてざつと六七十人の一隊は、錢形平次の家を中心に、神田明神下の町家を、
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに家搜しを始めたのです。
銭形平次捕物控:181 頬の疵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その女達を
繞
(
めぐ
)
る男を、
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに挙げましたが、なにぶん古いことで、本人達が勘次郎の存在を忘れているのと、お清が思いの外
確
(
しっか
)
り者で、近頃すっかり堅くなっていたので
銭形平次捕物控:047 どんど焼き
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
二た月ほど前から
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに泉屋一家を荒して歩く曲者、——どんなに要心を重ねても、風の如く潜り込んで、かなり
纏
(
まとま
)
った金をさらった上、
障
(
さえぎ
)
る者があると、恐ろしい早業で
銭形平次捕物控:046 双生児の呪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
二た月ほど前から
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに泉屋一家を荒して歩く曲者、——どんなに要心を重ねても、風の如く潜り込んで、かなり
纒
(
まとま
)
つた金をさらつた上、
障
(
さへぎ
)
る者があると、恐ろしい早業で
銭形平次捕物控:046 双生児の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いづれも確かな現場不在證明があつて、この
虱潰
(
しらみつぶ
)
し案も失敗に終りました。
銭形平次捕物控:157 娘の役目
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
しばらく奉公人や子分を一人一人、
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに当っておりましたが、やがて
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
暫らく奉公人や子分を一人々々、
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに當つて居りましたが、やがて
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「其處まで氣が付けば、あとは俺が行つても調べやうはあるまい、——兎に角四
宿
(
じゆく
)
を
堅
(
かた
)
めて、江戸から持ち出させねえやうにするが宜い、それから大川筋が一番臭い、船を
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに調べることだ」
銭形平次捕物控:140 五つの命
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「そこまで気が付けば、あとは俺が行っても調べようはあるまい、——とにかく
四宿
(
しじゅく
)
を堅めて、江戸から持ち出させねえようにするがいい、それから大川筋が一番臭い、船を
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに調べることだ」
銭形平次捕物控:140 五つの命
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「八兄哥に惡いことは少しも無い。——ところで兄哥、町内の若いのを、
虱潰
(
しらみつぶ
)
しにしらべたが、お駒と引つかゝりのあるのは、新吉の外には一人もねえ。泥棒にしては無くなつた物が無いし、——」
銭形平次捕物控:037 人形の誘惑
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「八兄哥に悪いことは少しもない。——ところで兄哥、町内の若いのを、
虱潰
(
しらみつぶ
)
しにしらべたが、お駒と引っかかりのあるのは、新吉の外には一人もねえ。泥棒にしては無くなった物がないし、——」
銭形平次捕物控:037 人形の誘惑
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「三輪の
兄哥
(
あにい
)
もつまらねえ事をしたものだ。この噂がパツとなりや、辻斬野郎當分旅籠町へ寄り付くことぢやあるめえ。この上はもう一つの
術
(
て
)
だ。八、あの研屋をもう一度
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに當つて見てくれ」
銭形平次捕物控:068 辻斬綺談
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ヘエ——、じゃ町内の鍛冶屋を
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに挙げてみましょうか」
銭形平次捕物控:018 富籤政談
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「近所を一軒一軒
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに捜すんだね、外に
術
(
て
)
はない」
銭形平次捕物控:088 不死の霊薬
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
もう一度
虱潰
(
しらみつぶ
)
しに当ってみてくれ
銭形平次捕物控:068 辻斬綺談
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
虱
漢検1級
部首:⾍
8画
潰
常用漢字
中学
部首:⽔
15画
“虱”で始まる語句
虱
虱絞
虱殺
虱狩
虱紐
虱退治