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薬種屋
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やくしゅや
ふりがな文庫
“
薬種屋
(
やくしゅや
)” の例文
旧字:
藥種屋
その隣りが遠山という
薬種屋
(
やくしゅや
)
、その手前(南方へ)に二八そば(二八、十六文で普通のそば屋)ですが、名代の
十一屋
(
じゅういちや
)
というのがある。
幕末維新懐古談:12 名高かった店などの印象
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
それでも
内蔵造
(
くらづくり
)
の
家
(
うち
)
が狭い町内に三四軒はあったろう。坂を
上
(
あが
)
ると、右側に見える
近江屋伝兵衛
(
おうみやでんべえ
)
という
薬種屋
(
やくしゅや
)
などはその一つであった。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
種物屋
(
たねものや
)
の娘は
廂髪
(
ひさしがみ
)
などに
結
(
ゆ
)
ってツンとすまして歩いて行く。
薬種屋
(
やくしゅや
)
の
隠居
(
いんきょ
)
は相変わらず
禿
(
はげ
)
頭をふりたてて
忰
(
せがれ
)
や小僧を叱っている。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
「
薬種屋
(
やくしゅや
)
か、
唐物屋
(
とうぶつや
)
で訊くのが一番だと思って、沈香か古渡りのギヤマンでも買うような顔をして、日本橋の問屋筋を一軒残らず歩きましたよ」
銭形平次捕物控:043 和蘭カルタ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
熊の解剖それから又
或時
(
あるとき
)
には
斯
(
こ
)
う
云
(
い
)
う事があった。
道修町
(
どしょうまち
)
の
薬種屋
(
やくしゅや
)
に丹波か丹後から熊が来たと云う
触込
(
ふれこ
)
み。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
丁子
(
ちょうじ
)
や胡椒や
芥子
(
からし
)
は大概日本製の詰換です。舶来の壜へ詰め換えた品を食品屋から一壜二十銭で買う位なら
薬種屋
(
やくしゅや
)
へ行って同じ分量を一袋で買うと六銭でくれます。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「いまお願いして、倉庫で、私の下を働かせて、いただいてるのです。というのは、
下町
(
したまち
)
の
薬種屋
(
やくしゅや
)
で働いていたのが、
馘首
(
くび
)
になりましてナ、栗原のところへ、
転
(
ころが
)
りこんできたのです」
夜泣き鉄骨
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その
鵞筆
(
がぺん
)
と云うのは
如何
(
どう
)
云うものであるかと云うと、その時大阪の
薬種屋
(
やくしゅや
)
か何かに、鶴か
雁
(
がん
)
かは知らぬが、三寸ばかりに
切
(
きっ
)
た鳥の羽の軸を売る所が幾らもある。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
東京では蜜柑の皮でさえ
薬種屋
(
やくしゅや
)
へ買いに行かねばならぬのにと思った。夜になると、しきりに
銃
(
つつ
)
の音がする。何だと聞いたら、
猟師
(
りょうし
)
が
鴨
(
かも
)
をとるんだと教えてくれた。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
薬
常用漢字
小3
部首:⾋
16画
種
常用漢字
小4
部首:⽲
14画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
“薬種”で始まる語句
薬種
薬種問屋
薬種商
薬種掘