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蔑
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さげ
ふりがな文庫
“
蔑
(
さげ
)” の例文
あなたに
蔑
(
さげ
)
すまれるかも知れませんけど……こんなお話に嘘を交ぜると、何もかもわからなくなりますから正直に告白しますが……。
死後の恋
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
、今日まで物語りも致しませず、さぞかし物の心得のない不作法者とも覚し召しお
蔑
(
さげ
)
すみなされたでございましょうが、何を
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「尋常に食べろよ。」私を
蔑
(
さげ
)
しむような色は少しも見せずに。私はかすかにうなずいた。それからは尋常に食べた。
その人
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
三輪
(
みのわ
)
の萬七を始め、日頃平次の手柄を心よく思はない江戸の競爭者達から、どんなに笑はれ
蔑
(
さげ
)
すまれたことでせう。
銭形平次捕物控:264 八五郎の恋人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お父様は、相手を『獣のように卑しい男』とお
蔑
(
さげ
)
すみになっても、その卑しい男が、金の力で、お父様のような方に、こんな迫害を加え得るのですもの。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
見て、
蔑
(
さげ
)
すんだやうに互ひに囁き
交
(
かは
)
し、やがて一人々々と離れて私を殘して行つてしまつたとしたら、どうします? あなたは皆んなと一緒に行きますか?
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
もともと仙人とは空気を食べてたふうのものでしょうから、今様仙人が空論を吐くのは、ゆるすとして、その他の人が口だけで、とやかく
蔑
(
さげ
)
すむのを憎みます。
平塚明子(らいてう)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
蔑
(
さげ
)
すみと
呪
(
のろ
)
いとに充たされた雪之丞の、目にも魂にも、それはよく感じられるのだった。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
すると、その子供はふりかへりながら、上眼を使つて、
蔑
(
さげ
)
すむやうに、ぢろぢろ五位の姿を見た。云はば侍所の別当が用の通じない時に、この男を見るやうな顔をして、見たのである。
芋粥
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
男はたえず私達の方を見ていたが、こんな酒場にありがちな、無遠慮な幾分
蔑
(
さげ
)
すみを含んだ視線が互いにとり交されていた。酒の癖のわるいOは舌打さえして、Oらしい顰め面をしたりした。
或る少女の死まで
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
又、王女らのもてるにも似し、わがはかなき
矜持
(
ほこり
)
を
蔑
(
さげ
)
しむ。
生けるものと死せるものと
(旧字旧仮名)
/
アンナ・ド・ノアイユ
(著)
蔑
(
さげ
)
しめよ
小熊秀雄全集-05:詩集(4)小熊秀雄詩集2
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
そのために親からは
疎
(
うと
)
んぜられ、世間からは
蔑
(
さげ
)
すまれたが、本人はすこしも意としなかった。
あやかしの鼓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
古来美女たちのその実際生活が、当時の人々からいかに罪され、
蔑
(
さげ
)
すまれ、
下
(
おと
)
しめられたとしても、その事実は、すこしも彼女たちの個性的
価値
(
ねうち
)
を
抹殺
(
まっさつ
)
する事は出来なかった。
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
金三はちょいと良平の顔へ、
蔑
(
さげ
)
すみに満ちた目を送った。
百合
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
相手を
蔑
(
さげ
)
すみ切ったように
嘲笑
(
あざわら
)
った。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
蔑
常用漢字
中学
部首:⾋
14画
“蔑”を含む語句
蔑視
軽蔑
侮蔑
輕蔑
蔑如
冷蔑
嘲蔑
御蔑
侮蔑的
蔑称
大軽蔑
蔑意
蔑侮
御軽蔑
衆人蔑視
見蔑
賤蔑
軽蔑感
軽蔑者
卑蔑