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葛餅
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くずもち
ふりがな文庫
“
葛餅
(
くずもち
)” の例文
僕等は、「天神様」の外へ出た後、「
船橋屋
(
ふなばしや
)
」の
葛餅
(
くずもち
)
を食ふ相談をした。が、
本所
(
ほんじよ
)
に
疎遠
(
そゑん
)
になつた僕には「船橋屋」も容易に見つからなかつた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
エイと左の肩より胸元へ
切付
(
きりつ
)
けましたから、
斜
(
はす
)
に三つに切られて何だか
亀井戸
(
かめいど
)
の
葛餅
(
くずもち
)
のように成ってしまいました。
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
第七十六 ブラマンジ は
葛餅
(
くずもち
)
に似たようなもので先ず一合の牛乳を沸かして大匙二杯の砂糖を加えます。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
三人が
斉
(
ひと
)
しく笑う。一疋の蟻は
灰吹
(
はいふき
)
を上りつめて絶頂で何か思案している。残るは運よく菓子器の中で
葛餅
(
くずもち
)
に
邂逅
(
かいこう
)
して嬉しさの余りか、まごまごしている
気合
(
けわい
)
だ。
一夜
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
びいどろ色をした、
葛餅
(
くずもち
)
色の重なった山脈の頂に日が射していて、そこだけほの明るく神のいたまうような気配すらあるが、私の胃の襞に酸が下って来て停らない。
夜の靴:――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師)
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
▼ もっと見る
老婆はこう云って、縁台の上の
土瓶
(
どびん
)
へ湯を注ぎ、そこにある
葛餅
(
くずもち
)
の空き皿を片づけて戻っていった。
雪と泥
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
美しく水々とした紅白の
葛餅
(
くずもち
)
のようなものを、先生が好きだと見えてよく呼ばれたものである。
夏目漱石先生の追憶
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「お茶召しあがりませ」と言いながら、名物
葛餅
(
くずもち
)
の皿と
茶盆
(
ちゃぼん
)
とを縁台の端に置いて行った。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
そこで
葛餅
(
くずもち
)
では古舗の名のある亀戸の船橋屋から蜜だけ時々もらってそれをやる。
舌のすさび
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
毎晩そんな時間になると、大抵蜜豆とか、芋の
壺焼
(
つぼやき
)
とか、
鯛焼
(
たひやき
)
、
葛餅
(
くずもち
)
のやうなものを買つて来て食べる癖がついてゐたが、その晩もいくらかメンタルテストの意味で、咲子におでんを買はせにやつた。
チビの魂
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「
葛餅
(
くずもち
)
が来たよ。お食べ。」
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
そこでゼリー型があれば結構ですし、なければブリキの深い鉢でもようございますから一度水で中を
濡
(
ぬ
)
らして今の物を入れて夏ならば水の中へ漬けておくと固まって
葛餅
(
くずもち
)
のようになります。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
チョコレートブラマンジ 秋 第二百二十四 西洋の
葛餅
(
くずもち
)
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
セーゴブラマンジ 秋 第二百二十四 西洋の
葛餅
(
くずもち
)
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
第二百二十四 西洋の
葛餅
(
くずもち
)
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
“葛餅”の解説
葛餅(くずもち、くず餅)は、日本で作られる葛粉を使用した和菓子。また、小麦粉からグルテンを分離させた後の浮き粉を発酵させた「久寿餅」という同音の和菓子。同名だが主に関西と関東で原料と製法の異なる二種の和菓子がある。いずれも黒蜜やきな粉をかけることが多い。本項では「久寿餅」についても扱う。
(出典:Wikipedia)
葛
常用漢字
中学
部首:⾋
12画
餅
常用漢字
中学
部首:⾷
15画
“葛”で始まる語句
葛籠
葛
葛藤
葛西
葛城
葛飾
葛湯
葛布
葛根湯
葛野