“くずもち”の漢字の書き方と例文
語句割合
葛餅100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三人がひとしく笑う。一疋の蟻は灰吹はいふきを上りつめて絶頂で何か思案している。残るは運よく菓子器の中で葛餅くずもち邂逅かいこうして嬉しさの余りか、まごまごしている気合けわいだ。
一夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
びいどろ色をした、葛餅くずもち色の重なった山脈の頂に日が射していて、そこだけほの明るく神のいたまうような気配すらあるが、私の胃の襞に酸が下って来て停らない。
老婆はこう云って、縁台の上の土瓶どびんへ湯を注ぎ、そこにある葛餅くずもちの空き皿を片づけて戻っていった。
雪と泥 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)