“落散”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おちち50.0%
おちちり50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その部屋に寝ていると、玻璃がらす窓越しに、戸外そとの中庭に、木枯こがらしの風が、其処そこ落散おちちっている、木の葉をサラサラ音をたてて吹くのが、如何いかにも四辺あたりの淋しいのに、物凄くきこえるので
死体室 (新字新仮名) / 岩村透(著)
櫛や笄は折れて其処そこ落散おちちって居ながら死骸が分りません。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お峰が引出したるは唯二枚、殘りは十八あるべき筈を、いかにしけん束のまゝ見えずとて底をかへして振へども甲斐なし、怪しきは落散おちちりし紙切れにいつ認めしか受取一通。
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
みね引出ひきだしたるはたゞまいのこりは十八あるべきはづを、いかにしけんたばのまゝえずとてそこをかへしてふるへども甲斐かひなし、あやしきは落散おちちり紙切かみきれにいつしたゝめしかうけとりつう
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)