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苟
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かりそめ
ふりがな文庫
“
苟
(
かりそめ
)” の例文
苟
(
かりそめ
)
にも
主
(
ぬし
)
ある人の
妻
(
もの
)
から艶書を持って来て返事をやるような文治と心得て
居
(
お
)
るか、
何
(
なん
)
の為に文治の所へ来て居る、
汝
(
わりゃ
)
ア畳の上じゃア
死
(
しね
)
ねえから
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
苟
(
かりそめ
)
の旅の
道伴
(
みちづれ
)
でありながら、その死床に侍して、介抱をしたり、遺言を聞いてやると云ふことは、何と云ふ不思議な機縁であらうと、信一郎は思つた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
こういう書面を、当の書中の本人がマダ健在であるのに、
苟
(
かりそめ
)
にも書肆たるものが
他事
(
ひとで
)
に渡すというは
怪
(
け
)
しからん話で、あまつさえ額面に表装するというは言語道断である。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
苟
(
かりそめ
)
にも嘘をつかじとて文学にも理想を排したるなるべく、
将
(
は
)
た彼が愛読したりといふ『
杜詩
(
とし
)
』に記実的の作多きを見ては、俳句もかくすべきものなりと自ら感化せられたるにもあらん。
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
苟
(
かりそめ
)
の旅の
道伴
(
みちづれ
)
でありながら、その死床に侍して、介抱をしたり、遺言を聞いてやると云うことは、何と云う不思議な機縁であろうと、信一郎は思った。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
苟
(
かりそめ
)
にも殿様のお側近く
勤
(
つとめ
)
をする鹽原角右衞門、炭屋の下男に
知己
(
しるべ
)
は持たんわい、成程今を
距
(
さ
)
る事十五ヶ年以前、阿部家を出て上州東口の小川村に八ヶ年程浪人していた其の折
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
苟
(
かりそめ
)
にも不快の感を与えるような顔を決してしなかったそうだ。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
青年は意識が帰つて来ると、此の
苟
(
かりそめ
)
の旅の
道連
(
みちづれ
)
の親切を、しみ/″\と感じたのだらう。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
又「
仮令
(
たとえ
)
見捨てると云ったにもせよ、何故
苟
(
かりそめ
)
にも亭主の横面を
打
(
う
)
つという事が有るか」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
青年は意識が帰って来ると、
此
(
こ
)
の
苟
(
かりそめ
)
の旅の
道連
(
みちづれ
)
の親切を、しみ/″\と感じたのだろう。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
辛抱次第で
行々
(
ゆく/\
)
は
暖簾
(
のれん
)
を分けて遣る、其の代り辛抱をしろ、
苟
(
かりそめ
)
にも曲った心を出すなと
熟々
(
つく/″\
)
御意見下すって、
余
(
あんま
)
り私を
贔屓
(
ひいき
)
になすって下さいますもんだから、番頭さんが
嫉
(
そね
)
んで
忌
(
いや
)
な事を致しますから
文七元結
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
苟
漢検1級
部首:⾋
8画
“苟”を含む語句
苟且
苟合
苟安
蠅営狗苟
事苟
章苟
苟且偸安
苟守的
苟安自適
苟簡
阿諛苟合