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臻
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いた
ふりがな文庫
“
臻
(
いた
)” の例文
然れども天の時いまだ
臻
(
いた
)
らざりしかば、南の山に蝉のごとく
蛻
(
もぬ
)
け、人と
事
(
こと
)
と共に
給
(
た
)
りて、東の國に虎のごとく歩みたまひき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
今世間に行われて居る批評の径路を考えて見ると、申し訣ないが、私のやった行きなり次第の分解批評が、大分煩いして居るのに思い
臻
(
いた
)
って、冷汗を覚える。
歌の円寂する時
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
余イヘラク、コノ語非ナリト。何ゾヤ。則チ
少陵
(
しょうりょう
)
ハ
虁州
(
きしゅう
)
以後、
山谷
(
さんこく
)
ハ随州以後更ニソノ妙ニ
臻
(
いた
)
ル。而シテ
放翁
(
ほうおう
)
七十余ノ作イヨ/\絶妙ト称セラル。
豈
(
あに
)
頽唐ニ属センヤ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
米使渡来
以還
(
このかた
)
政務の多端なることは
古
(
いにしへ
)
より無き所である。其上乙卯の地震があり、丙辰の洪水があつた。此の如く内憂外患並び
臻
(
いた
)
つた日に、公は局に当つて思を労した。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
朕薄徳を以て
忝
(
かたじけな
)
く
重任
(
ぢゆうにん
)
を
承
(
う
)
けたり。未だ政化を
弘
(
ひろ
)
めず
寤寐
(
ごみ
)
にも多く
慚
(
は
)
づ。
古
(
いにしへ
)
の明主は皆先業を
能
(
よ
)
くして
国
(
くに
)
泰
(
やすら
)
かに人楽しみ
災
(
わざわひ
)
除かれ
福
(
さきはひ
)
至れり。何の政化を修め能く此の道を
臻
(
いた
)
さむ。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
▼ もっと見る
万々やむをえざるの場合においてただ一国の正義と体面とを平和の談判にて
調
(
ととの
)
うべからざるの場合において、すなわち仁
臻
(
いた
)
り義尽くるの場合において初めてこれをなさんと欲するものなり。
将来の日本:04 将来の日本
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
流言蜚語しきりに
臻
(
いた
)
るで、人心恟々、何が何だか少しもわからぬ。
震災日誌
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
そうしてとどのつまり、短歌の宿命に思い
臻
(
いた
)
った。私は自分のあきらめを以て、人にも強いるのではない。石川啄木の改革も叙事の側に進んだのは、
悉
(
ことごと
)
く失敗しているのである。
歌の円寂する時
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
ここに八十神
覓
(
ま
)
ぎ追ひ
臻
(
いた
)
りて、矢刺して乞ふ時に、木の
俣
(
また
)
より
漏
(
く
)
き逃れて
去
(
い
)
にき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
称ハ次郎右衛門、杉井ハ其ノ号、姓ハ大沼、襲世シテ幕府ニ禄仕シ、嘉永元年致仕ス、禅ヲ真浄和尚ニ問ヒ、削髪ノ法名ハ無夢ト曰フ、旁ラ俳歌ヲ好ミ、頗ル其ノ妙ニ
臻
(
いた
)
ル、芭蕉翁ノ統ヲ継ギ
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
臻
漢検1級
部首:⾄
16画