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自暴自棄
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じぼうじき
ふりがな文庫
“
自暴自棄
(
じぼうじき
)” の例文
今日、浜御殿の広場で、父に
打擲
(
ちょうちゃく
)
された上、勘当とまで、極端な叱りをうけた又十郎は、お駒の家で、
自暴自棄
(
じぼうじき
)
な酒をあおっていた。
柳生月影抄
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蓋
(
けだ
)
し廃藩以来、士民が
適
(
てき
)
として
帰
(
き
)
するところを失い、或はこれがためその品行を
破
(
やぶっ
)
て
自暴自棄
(
じぼうじき
)
の
境界
(
きょうがい
)
にも
陥
(
おちい
)
るべきところへ、いやしくも肉体以上の心を養い
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
警部は
自暴自棄
(
じぼうじき
)
で、苦闘している部下のところへ飛びこんでゆきたいのを、じっと
怺
(
こら
)
えていました。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
こうした境遇に置かれた時、私が
自暴自棄
(
じぼうじき
)
的な気持ちになったのは
咎
(
とが
)
めらるべきであろうか。無論私は、咎めらるべきである。私は私自身の生命を
冒涜
(
ぼうとく
)
しているのである。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
それは神経衰弱的な恐迫観念がときどき
槍尖
(
やりさき
)
のように自分を襲って来たが、しかし、最後の落ち着きどころは空虚と
見究
(
みきわ
)
めがついていたので、まだ
自暴自棄
(
じぼうじき
)
の痛快味があった。
宝永噴火
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
すくなくとも、彼はそう感じて、その
自暴自棄
(
じぼうじき
)
の
憤怒
(
ふんぬ
)
——かなり不合理な——が彼を駆って盲目的に、そして
猪進
(
ちょしん
)
的に
執念
(
しゅうねん
)
の刃を
揮
(
ふる
)
わせ、この酷薄な報復手段を
採
(
と
)
らしめたに相違あるまい。
女肉を料理する男
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
悪いひつじを善良にするのはひつじかいの義務ではありますまいか、いまここで退校にされればかれは不良少年としてふたたび正しき学校へ行くことができなくなり、ますます
自暴自棄
(
じぼうじき
)
になります
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
徒
(
いたず
)
らに敵を憎んで、やれ、
扶持
(
ふち
)
を離れた人間の
自暴自棄
(
じぼうじき
)
だとか、虚名を博すための行為だとか、裏を掻いたような観方をする奴には、武士道の極美が
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私は
自暴自棄
(
じぼうじき
)
になって、
不逞
(
ふてい
)
にも和歌宮先生の許へ暴れ込んだ。
大脳手術
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
自暴自棄
(
じぼうじき
)
になっているのだ」
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自
常用漢字
小2
部首:⾃
6画
暴
常用漢字
小5
部首:⽇
15画
自
常用漢字
小2
部首:⾃
6画
棄
常用漢字
中学
部首:⽊
13画
“自暴”で始まる語句
自暴
自暴酒
自暴糞
自暴気味
自暴腹
自暴女
自暴駕
自暴半分