“じぼうじき”の漢字の書き方と例文
語句割合
自暴自棄100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こうした境遇に置かれた時、私が自暴自棄じぼうじき的な気持ちになったのはとがめらるべきであろうか。無論私は、咎めらるべきである。私は私自身の生命を冒涜ぼうとくしているのである。
それは神経衰弱的な恐迫観念がときどき槍尖やりさきのように自分を襲って来たが、しかし、最後の落ち着きどころは空虚と見究みきわめがついていたので、まだ自暴自棄じぼうじきの痛快味があった。
宝永噴火 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
すくなくとも、彼はそう感じて、その自暴自棄じぼうじき憤怒ふんぬ——かなり不合理な——が彼を駆って盲目的に、そして猪進ちょしん的に執念しゅうねんの刃をふるわせ、この酷薄な報復手段をらしめたに相違あるまい。
女肉を料理する男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)