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腋臭
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わきが
ふりがな文庫
“
腋臭
(
わきが
)” の例文
腋臭
(
わきが
)
くさい肩から、むき出しになっている女の腕の、銀緑色の生毛などを、如何に少年らしい興奮を以て、彼は眺めたことであったろう。
プウルの傍で
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
切られる時、
腋臭
(
わきが
)
の匂いも何んにしたとは言わなかったろう、誰が馬鹿馬鹿しい、お新ででも無ければ、
尼還
(
あまがえ
)
りの短い髪などを
銭形平次捕物控:241 人違い殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
倉どんの体や座蒲団から
腋臭
(
わきが
)
をもっているような体臭が鼻をついてくるし、奥へ入ると日当りの悪い茶の間特有な冷たい匂いが身をひき緊め
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
織女星さまは唯一人の男を守つて、一年に一度の嬉しい夜を樂むのであるが、自分には旦那といふ
腋臭
(
わきが
)
のする人があつて、一年中附き纏はれてゐる。
兵隊の宿
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
桂庵
(
けいあん
)
へ歎願しても一人も寄越して呉れないのに十八人もずらりと並んでそれが皆揃いも揃って別嬪だったからね。トラホームや
腋臭
(
わきが
)
らしいのは一人もいない。
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
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一人めみえに來たのはあつたが、
腋臭
(
わきが
)
がひどいといふ理由で採用にならなかつた。お米とおつぎとは二月の寒さにも、二階と
階下
(
した
)
の客の用で、額に汗を流して居た。
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
気がきかなくてデブデブ
肥
(
ふと
)
っている位ならまだしもの事生れ付きひどい
腋臭
(
わきが
)
があったので嫌い抜いたあまり自然その間に出来た子供にまでよそよそしくするようになった
訳
(
わけ
)
である。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
吐かせようとして抱きかかへると、ぷんと
腋臭
(
わきが
)
めくにほひがしたが、それは永年忘れてゐたわが子のにほひだつた。注射を済ませると、寿枝が
絆創膏
(
ばんさうかう
)
を貼つた。圭介はふと寿枝の顔を見た。
六白金星
(新字旧仮名)
/
織田作之助
(著)
皮膚のずりおちた
腋臭
(
わきが
)
をふと揮発させてミシンの上にうつぶせる妻はゆめみる
原爆詩集
(新字新仮名)
/
峠三吉
(著)
肥満
(
ふと
)
りたる、
頸輪
(
くびわ
)
をはづす
主婦
(
めあるじ
)
の
腋臭
(
わきが
)
の如く蒸し暑く
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「あの女アひでえ
腋臭
(
わきが
)
だ、とてもくせえや!」
痴人の愛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
河に面した
厨
(
くりや
)
の
葉牡丹
(
はぼたん
)
の
腋臭
(
わきが
)
から
北原白秋氏の肖像
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
「さてね、お前には
腋臭
(
わきが
)
が無かつた筈だし、感心に汗臭くもないやうだ、臭いと言へばお互ひに貧乏臭いが——」
銭形平次捕物控:267 百草園の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
長く伸ばした
頭髮
(
あたま
)
を、分けたのでもなく、分けぬのでもなく、馬のやうに額に垂れてゐるのも陰氣臭かつた。お光は
周章
(
あわ
)
てゝ金時計と旅行案内とを押し隱した。——
腋臭
(
わきが
)
のにほひがプンとした。
兵隊の宿
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
さうして深い
吐息
(
といき
)
と
腋臭
(
わきが
)
とを放つ
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「でも、女で、紅い裏で、
腋臭
(
わきが
)
の
匂
(
にお
)
いでしょう。二階から新造のお通を突き落したのは、お通と間違えてお照を殺したに決まって居るじゃありませんか」
銭形平次捕物控:241 人違い殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お前さんが側へ來てバタバタやつちや、
腋臭
(
わきが
)
の匂ひで旦那が
紛
(
まぎ
)
れるぢやないか、間拔けだねエ——
銭形平次捕物控:054 麝香の匂ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お前さんが側へ来てバタバタやっちゃ、
腋臭
(
わきが
)
の匂いで旦那が
紛
(
まぎ
)
れるじゃないか、間抜けだねエ——
銭形平次捕物控:054 麝香の匂い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「いえ、品吉です。若旦那なんかぢやありません。若旦那にはあんな力がないし、私は洗濯物でよく知つてますが、品吉には少しばかり
腋臭
(
わきが
)
があります。品吉に間違ひありません」
銭形平次捕物控:331 花嫁の幻想
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
腋臭
(
わきが
)
だよ、平次親分、——それに相違はあるまいな、お通」
銭形平次捕物控:241 人違い殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
“腋臭”の意味
《名詞》
(医学)わきの下のアポクリン腺からの分泌物が悪臭をもつ病気。またその症状。腋臭症。わきが。
(出典:Wiktionary)
“腋臭(腋臭症)”の解説
腋臭症(えきしゅうしょう、en: hircismus)は、皮膚のアポクリン腺から分泌される汗が原因で強い臭いを発する人体形質で、それを有する個人の属する集団によっては疾患としての扱いを受ける。ワキガとも呼ばれる。
(出典:Wikipedia)
腋
漢検1級
部首:⾁
12画
臭
常用漢字
中学
部首:⾃
9画
“腋”で始まる語句
腋
腋下
腋毛
腋羽
腋挾
腋明
腋窩
腋腹
腋香
腋芽