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繻袢
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じゆばん
石鹸の
氣取りたるも
買ふめり、おぬひは
桂次が
未來の
妻にと
贈りもの
〻中へ
薄藤色の
繻袢の
襟に
白ぬきの
牡丹花の
形あるをやりけるに、これを
眺めし
時の
桂次が
顏
無實の死に至らしめんとなせし
條不埓の至なり自然後にて昌次郎夫婦がこの世に
存命居らば其方は如何致すぞと申されければ憑司は
彌々我が
巧みの
顯はれしかとは思へども猶ぬからぬ
面にて
恐れながら御奉行樣の仰には御座れども
着類帶繻袢に至るまで悴に相違御座りませぬと言張を