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縋
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すかり
百樹曰、
余北越に遊びて牧之老人が家に在し時、老人
家僕に
命じて雪を
漕形状を見せらる、京水
傍にありて此図を
写り。
穿物は、○
橇○
縋なり。
百樹曰、
余北越に遊びて牧之老人が家に在し時、老人
家僕に
命じて雪を
漕形状を見せらる、京水
傍にありて此図を
写り。
穿物は、○
橇○
縋なり。
いかんとなれば冬の雪はいかほどつもりても
凝凍ことなく、
脆弱なる事
淤泥のごとし。
故に冬の雪中は
橇・
縋を
穿て
途を
行。
里言には雪を
漕といふ。
此時は
里人幾十人を
傭ひ、
橇縋にて
道を
蹈開せ
跡に
随て
行也。此
費幾緡の銭を
費すゆゑ
貧しき
旅人は人の
道をひらかすを
待て
空く時を
移もあり。
健足の
飛脚といへども雪
途を
行は一日二三里に
過ず。