しめ)” の例文
あっしはそれを読んで行くうちに、自分の首をしめられるような気持になってしまいましたよ。西洋あちらには血も涙もない悪党が多い。
悪魔祈祷書 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
掻拂かきはらをぐる/\きに、二捲ふたまきいてぎり/\と咽喉のどめる、しめらるゝくるしさに、うむ、とうめいて、あしそらざまに仰反そりかへる、と、膏汗あぶらあせ身體からだしぼつて、さつかぜめた。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
口惜いほど無分別な、如何すれば其様に無茶なる夫の了見と、お浪は呆れもし驚きもし我身の急に絞木にかけてしめらるゝ如き心地のして、思はず知らず夫にすり寄り、それはまあ何といふこと
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
掻拂かつぱらを、ぐる/\きに、二捲ふたまきいてぎり/\と咽喉のどめる、しめらるゝくるしさに、うむ、とうめいて、あしそらざまに仰反のけぞる、と、膏汗あぶらあせ身體みうちしぼつて、さつかぜめた。
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)