トップ
>
竹法螺
>
たけぼら
ふりがな文庫
“
竹法螺
(
たけぼら
)” の例文
ここはワシントンの
白堊館
(
はくあかん
)
の地下十二階であった。その一室の中で大統領ルーズベルトのひびのはいった
竹法螺
(
たけぼら
)
のような声がする。
不沈軍艦の見本:――金博士シリーズ・10――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
陣鐘がなり、
竹法螺
(
たけぼら
)
がほえた、まちにまった時がきたのである。大地をどよもすときの声とともに、第一陣は潮のように進軍をはじめた。
伝四郎兄妹
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
(風呂が沸いた)で
竹法螺
(
たけぼら
)
吹くも同然だが、
東
(
あずま
)
へ上って、箱根の山のどてっぱらへ手が
掛
(
かか
)
ると、もう、な、江戸の鼓が響くから
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
うろ/\して
四辺
(
あたり
)
を見廻しますと、枕元に合図の
竹法螺
(
たけぼら
)
が有りますから、是を取って切られる迄もと、ぶうー/\と竹法螺を吹きました。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「何んで許そうぞ、拙者に捕ったが最期じゃ。観念して云うがままに成りおれぇ」と、武道者の声は太く濁って、
皹入
(
ひびい
)
りの
竹法螺
(
たけぼら
)
を吹くに似通った。
怪異黒姫おろし
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
▼ もっと見る
木を叩くとか
竹法螺
(
たけぼら
)
を吹くとか、枯れ木に火をかけて煙りを上げるとか、そういうことをすることにしていた。
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
眼もあてられない
愁嘆場
(
しゅうたんば
)
で、送りの同心もつい貰い泣きをすることがあるそうです。……まあ、そのうちに
竹法螺
(
たけぼら
)
が鳴って囚人は川岸から艀舟へ追いこまれる。
顎十郎捕物帳:13 遠島船
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
わかい
妓
(
こ
)
を二人招んで騒いでゐると、やがて対岸で
竹法螺
(
たけぼら
)
が鳴りだし、
箱丁
(
はこや
)
が芸者のお直しを交渉に来るのが道中往復に困難なため、いつも竹法螺を吹いて間に合はすのだと云ふ。
落語家温泉録
(新字旧仮名)
/
正岡容
(著)
怨念
(
おんねん
)
は
大鰻
(
おおうなぎ
)
、
古鯰
(
ふるなまず
)
、
太岩魚
(
ふといわな
)
、化ける鳥は
鷺
(
さぎ
)
、山鳥。声は
梟
(
ふくろ
)
、山伏の吹く貝、
磔場
(
はりつけば
)
の
夜半
(
よわ
)
の
竹法螺
(
たけぼら
)
、焼跡の
呻唸声
(
うめきごえ
)
。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
だがその時どうしたんだ、麓の方から
竹法螺
(
たけぼら
)
の音が、ボーッとばかりに鳴り渡った。それに続いて大勢の者が、声を揃えて呼ぶ声が、
木精
(
こだま
)
を起こして聞こえて来た。
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「うん、これかね。これはわしの大得意な
竹法螺
(
たけぼら
)
じゃ」
怪塔王
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その時、ボ——ッという
竹法螺
(
たけぼら
)
の音が、賊の親船から鳴り渡った。それが何かの合図と見え、武士を取り巻いていた海賊は、一度に
颯
(
さっ
)
と引き退いたが、ピタピタと甲板へ腹這いになった。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
日の出を合図に約束の
竹法螺
(
たけぼら
)
、ポーともなんとも吹かなかったので、正雪時行の連合軍、せめているだろうよ、富士見の郷を! と
轟然
(
ごうぜん
)
たる爆発の音、時間をはかって伏せて置いた地雷
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その時
幽
(
かす
)
かではあったけれど、
竹法螺
(
たけぼら
)
の音が聞こえて来た。
猫の蚤とり武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「
竹法螺
(
たけぼら
)
を、お父さん、竹法螺を!」
猿ヶ京片耳伝説
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
竹
常用漢字
小1
部首:⽵
6画
法
常用漢字
小4
部首:⽔
8画
螺
漢検準1級
部首:⾍
17画
“竹法螺”で始まる語句
竹法螺声