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窃
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こっそ
ふりがな文庫
“
窃
(
こっそ
)” の例文
旧字:
竊
「考えていても仕方がない。味方を知り敵を知るは必勝の法と兵学にもある。これから
窃
(
こっそ
)
り出かけて行き、水狐部落の様子を見よう」
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
二人は
窃
(
こっそ
)
り囁き合い、裏口の雨戸をこじ開けた。二人ながら名誉の盗賊、こういう事はお手の物である。音もなくスーと雨戸が開いた。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
しばらく館への出仕も止め家にばかり
籠
(
こも
)
っていた。そうして時々例の紅巾を、
窃
(
こっそ
)
り取り出して眺めてはわずかに心を慰めていた。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「お目見得以下でも以上でも殿に尽くす道は皆一つだ。これからも充分心を配って裏切り者の動静を
窃
(
こっそ
)
り探って
貰
(
もら
)
いたいものだ」
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
彼女は
窃
(
こっそ
)
り訴え出た。「娘を
誘拐
(
かどわか
)
した同じ一座が、今度は息子を
誑
(
たぶら
)
かそうとします。どうぞお取締まり下さいますように」と。
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
……そのうち故郷が懐しくなり、
窃
(
こっそ
)
り二人で帰って行った。そうしてそこで俺達は聞いた、北条内記が国を遁がれ、
女敵討
(
めがたきう
)
ちに出立したと!
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
併し此時、積荷と一緒に多量の煙硝や弾丸や、刀槍の類を
窃
(
こっそ
)
りと、船内へ運搬された事は、支店の人さえ気が付かなかった。
赤格子九郎右衛門
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「これをお前に遣ることにする。大事にしまっておくがいい。そうして俺が死んだ後で、
窃
(
こっそ
)
りひらいて見るがいい。お前を
幸福
(
しあわせ
)
にしようからな」
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そうして本物は
窃
(
こっそ
)
りと、自分が隠して置いた事、義哉へ箱を預けたのが、日本橋の
大老舗
(
おおしにせ
)
、伊丹屋の娘だということなどを、
細々
(
こまごま
)
と説明したのであった。
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「泥棒と疑われても仕方がねえ。こんな
夜中
(
やちゅう
)
に
弁解
(
ことわ
)
りもせず、こんな
穢
(
きたな
)
い
身装
(
みなり
)
をして
他人
(
ひと
)
の
家
(
うち
)
へ
窃
(
こっそ
)
り忍び込んだんだからな……早く縛るがいい何を為ているんだろう?」
人間製造
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
この私がもしも畜生なら
彼奴
(
きゃつ
)
は泥棒というものじゃ! 泥棒と云えばあの野郎め、俺に
堰
(
せ
)
かれたその夜から裏手の石垣を掻き登り、お前の
室
(
へや
)
へ
窃
(
こっそ
)
りと忍んで行くということだが
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
窃
(
そ
)
っと応接間を抜け出して、密告者の手紙を
手頼
(
たよ
)
りにして、
窃
(
こっそ
)
り二階へ行って見ました。
人間製造
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その晩遅くなってから、ガブリエルは
窃
(
こっそ
)
り室を出て老人の室へ這入って行った。
死の航海
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「
名聞
(
みょうもん
)
嫌いの道人様、お城をご出立なさるにも、いずれ
窃
(
こっそ
)
り人知れず、朝か夜分かそんな時刻に、お出ましになるに相違ないと、それで裏門へは妾の父が、そうして表門へは山影様が……」
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その夜ひそかに旅装を調え、誰にも告げず
窃
(
こっそ
)
りと発足したのであった。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
日没
(
ひぐれ
)
を待って葉之助は
窃
(
こっそ
)
り城を抜け出した。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
窃
常用漢字
中学
部首:⽳
9画
“窃”を含む語句
窃盗
剽窃
窃々
窃取
心窃
窃視
窃笑
窃盜
窃窕
強窃盗
窃比我於老彭
露窃
窃眇
窃盗狂者
窃盗狂
窃盗事件
窃書
窃伺
尚窃
小窃偸
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