石皿いしざら)” の例文
あるいは土鍋どなべ行平ゆきひら石皿いしざら湯婆ゆたんぽ、粗末なそれらのものばかりは、醜い時代の力にまだ犯されずにいる。日々忙しく働く身だけは、病いも犯しにくいと見える。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
其間そのうち正午ひるになつたので、一先ひとま座敷ざしき引揚ひきあげ、晝餐ちうさん饗應きやうおうけ、それからまた發掘はつくつかゝつたが、相變あひかはらず破片はへんくらゐやうやくそれでも鯨骨げいこつ一片ひとひらと、石槌いしづち打石斧だせきふ石皿いしざら破片はへんなど掘出ほりだした。
それから石皿いしざらといふものや、砥石といしのようなものもあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
もとより轆轤ろくろも用い型物も作ります。中で昔から近所近在に行き渡って使われている雑器は紅鉢べにばちといわれる大きな深めの鉢であります。また「石皿いしざら」と呼ばれる径一尺前後の浅い大皿であります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)