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発議
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ほつぎ
ふりがな文庫
“
発議
(
ほつぎ
)” の例文
旧字:
發議
「今夜のことは、おれの
発議
(
ほつぎ
)
だ。まちがっても、大亀にもてめえにも、ヘマを喰わせてすむものか。おれがいる。さあ行こうぜ」
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼らが自分達の
手際
(
てぎわ
)
ではとても駄目だからというので、自分は兄と一番親密なHさんにそれを頼むが好かろうと
発議
(
ほつぎ
)
して二人の賛成を得た。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ちょうど
幸
(
さいわ
)
い小山さん御夫婦が
悴
(
せがれ
)
の事を御心配下さるから小山さん御夫婦にお願い申したらよかろうとこういう
発議
(
ほつぎ
)
で外の人もそれまで打破る事が出来ず
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「むゝ、
先
(
ま
)
づ聞けよ。——評定は評定なれど、此を
発議
(
ほつぎ
)
したは今時の
博士
(
はかせ
)
、
秦四書頭
(
はたししょのかみ
)
と言ふ
親仁
(
おやじ
)
ぢや。」
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
しかしそれも僕の
発議
(
ほつぎ
)
じゃない。あんまり和田が乗りたがるから、おつき合いにちょいと乗って見たんだ。——だがあいつは楽じゃないぜ。
野口
(
のぐち
)
のような胃弱は乗らないが
好
(
い
)
い。
一夕話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
熱いから電灯を消そうと
発議
(
ほつぎ
)
した千代子は、遠慮なく畳の上を暗くした。風のない月が高く
上
(
のぼ
)
った。柱に
凭
(
もた
)
れていた母が鎌倉を思い出すと云った。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「おい、きょうは、あいつを慰さんでやろう」
発議
(
ほつぎ
)
は、いつも、寿童丸であった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
勿論私にしても格別釣に執着があった訳でもありませんから、早速彼の
発議
(
ほつぎ
)
に同意して、当日は兼ねての約束通り柳橋の
舟宿
(
ふなやど
)
で落合ってから、まだ月の出ない中に、
猪牙舟
(
ちょきぶね
)
で大川へ漕ぎ出しました。
開化の良人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「なにこれだけ持って行くがいい。実はこれは
妻
(
さい
)
の
発議
(
ほつぎ
)
だよ。妻の好意だと思って持って行ってくれたまえ」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
最後に私はKといっしょに住んで、いっしょに向上の
路
(
みち
)
を
辿
(
たど
)
って行きたいと
発議
(
ほつぎ
)
しました。私は彼の剛情を折り曲げるために、彼の前に
跪
(
ひざまず
)
く事をあえてしたのです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
すると野だがどうです教頭、これからあの島をターナー島と名づけようじゃありませんかと余計な
発議
(
ほつぎ
)
をした。赤シャツはそいつは面白い、
吾々
(
われわれ
)
はこれからそう云おうと賛成した。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
いっその事角屋へ踏み込んで現場を取って
抑
(
おさ
)
えようと
発議
(
ほつぎ
)
したが、山嵐は一言にして、おれの申し出を
斥
(
しりぞ
)
けた。自分共が今時分飛び込んだって、乱暴者だと云って
途中
(
とちゅう
)
で
遮
(
さえぎ
)
られる。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
有馬行
(
ありまゆき
)
は犬のせいでもなかったろうけれども、とうとう
立消
(
たちぎえ
)
になった。そうして意外にも
和歌
(
わか
)
の
浦
(
うら
)
見物が兄の口から
発議
(
ほつぎ
)
された。これは自分もかねてから見たいと思っていた名所であった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“発議”の意味
《名詞》
発 議 (はつぎ、ほつぎ)
意見や議論を提出し審議を求めること。
(出典:Wiktionary)
発
常用漢字
小3
部首:⽨
9画
議
常用漢字
小4
部首:⾔
20画
“発議”で始まる語句
発議者