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由緒
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ゆかり
ふりがな文庫
“
由緒
(
ゆかり
)” の例文
袖
(
そで
)
が
触
(
す
)
れ違って、
膝
(
ひざ
)
を突き合せていながらも、魂だけはまるで縁も
由緒
(
ゆかり
)
もない、他界から迷い込んだ幽霊のような気持であった。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この美しい土人乙女が縁も
由緒
(
ゆかり
)
もないこの私を、どうして助けたかということも手真似によって知ることが出来た。
沙漠の古都
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
それほど
由緒
(
ゆかり
)
のない建築もまたはそれほど
年経
(
としへ
)
ぬ樹木とても何とはなく
奥床
(
おくゆか
)
しくまた悲しく
打仰
(
うちあお
)
がれるのである。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
ほかでもねえが、海に
由緒
(
ゆかり
)
のあるところから来ている者が、いってえ何人お店にいますね?
釘抜藤吉捕物覚書:10 宇治の茶箱
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
三ヶ所で見たのは、
扮装
(
いでたち
)
は別々ながら、いずれも高田城内に忍び込んだ怪しき若者にそのままで有った。もしやその
由緒
(
ゆかり
)
の者が
怨恨
(
うらみ
)
を晴らさん為に、附狙うのではあるまいか。
怪異黒姫おろし
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
▼ もっと見る
それは玉村商店の番頭が欧洲の宝石市場で手に入れた、古風なロゼット切りの十数カラットのもので、福田氏はその
由緒
(
ゆかり
)
ありげな
光輝
(
こうき
)
に
惚
(
ほ
)
れて、兄の玉村氏から原価で譲り受けた品であった。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
よく士を愛し、
施
(
し
)
を好むお方だった。嫡男の八幡太郎義家公については云うまでもない。——それやこれ鎌倉こそは源氏に
由緒
(
ゆかり
)
の深い第一の地と思う。——要害の点も、この地方とは、比較にならぬ
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
止
(
やめ
)
て有體に申されよ
假令
(
たとへ
)
如何樣
(
いかやう
)
に包み
隱
(
かく
)
すとも大
概
(
がい
)
此方へ知れてあれば今更
陳
(
ちん
)
ずるは
詮
(
せん
)
なきことなり又平左衞門其方の奉公
請
(
うけ
)
に立て
貰
(
もら
)
ひたる
切首
(
きりくび
)
の多兵衞と申は
如何
(
いか
)
樣成
由緒
(
ゆかり
)
あつて請人に成しやと申さるゝに平左衞門は
面倒
(
めんだう
)
な事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
春霞
(
はるがすみ
)
ひくや
由緒
(
ゆかり
)
の黒小袖。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
由
常用漢字
小3
部首:⽥
5画
緒
常用漢字
中学
部首:⽷
14画
“由緒”で始まる語句
由緒付
由緒書
由緒深
由緒因縁