田畑たばた)” の例文
小玉こだま君や横光よこみつ君、それに田畑たばた君などは、春木少年ひとりにだしぬかれたことをくやしがって、こんど何かあったら、きっと自分たちも、仲間に入れてくれとせがんだ。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
大きなる家のにぎははしげなるに立ちよりて一宿ひとよをもとめ給ふに、田畑たばたよりかへる男黄昏たそがれにこの僧の立てるを見て、大きにおそれたるさまして、山の鬼こそ来りたれ
あしはこたまはゞしのぶがおか緑樹りよくじゆあさつゆ、寐間着ねまきのまゝにもたまふべし、螢名所ほたるめいしよ田畑たばたちかかり、たゞ天王寺てんわうじちかために、はあまりすくなからねど、はらふにかげ十分じふゞんなり
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その中には春木少年の顔がまじっていた。その外に、小玉こだま君、横光よこみつ君、田畑たばた君の三少年がいた。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ひとたすけさへなく六八世にくだりしものの田畑たばたをも、あたひやすくして六九あながちにおのがものとし、今おのれは村長むらをさとうやまはれても、むかしかりたる人のものをかへさず、礼ある人のむしろを譲れば