-
トップ
>
-
生計
>
-
せいけい
牧之老人は
越後の
聞人なり。
甞貞介朴実を
以聞え、
屡県監の
褒賞を
拝して氏の
国称を
許る。
生計の
余暇風雅を以四方に
交る。余が
亡兄醒斎京伝の別号
翁も
鴻書の
友なりしゆゑ、
余も
亦是に
嗣ぐ。
これと婚姻を通ずるも
後日生計の見込なしとて、一概に
擯斥する者あり。
牧之老人は
越後の
聞人なり。
甞貞介朴実を
以聞え、
屡県監の
褒賞を
拝して氏の
国称を
許る。
生計の
余暇風雅を以四方に
交る。余が
亡兄醒斎(京伝の別号)
翁も
鴻書の
友なりしゆゑ、
余も
亦是に
嗣ぐ。
夫婦
暮しなれば
格別、もしも三、五人の子供または老親あれば、
歳入を以て衣食を給するに
足らず。故に
家内力役に
堪る者は男女を問わず、或は
手細工或は
紡績等の
稼を以て
辛うじて
生計を
為すのみ。