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甘皮
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あまかわ
ふりがな文庫
“
甘皮
(
あまかわ
)” の例文
少くとも彼の鼻の頭には、線香花火でやけどした程の火ぶくれが出来て、
甘皮
(
あまかわ
)
の破れた皮膚の下からほんの
僅
(
わず
)
かばかり血が
滲
(
にじ
)
んだ。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
その黄味は天然の色で、楮の
甘皮
(
あまかわ
)
から出てくるものであります。本当に文字通り「
生紙
(
きがみ
)
」という感じで、和紙の持味がにじみ出ているものであります。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
人参
(
にんじん
)
、
甘草
(
かんぞう
)
、
薏苡仁
(
よくいにん
)
、それに
胡麻
(
ごま
)
と松の
甘皮
(
あまかわ
)
、——そこまでは誰でも解るが、残りの二味がむつかしい
銭形平次捕物控:025 兵糧丸秘聞
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
梅子は枝豆の
甘皮
(
あまかわ
)
を
酸漿
(
ほおずき
)
のやうに
拵
(
こしら
)
へ、口の所を
指尖
(
ゆびさき
)
に
撮
(
つま
)
み、
額
(
ぬか
)
に当ててぱちぱちと鳴らしてゐる、そこへ下より清さんがお
出
(
いで
)
ですとの知らせと共に、
梯
(
はしご
)
を上り来る清二郎が拵は
細上布
(
ほそじょうふ
)
の
帷子
(
かたびら
)
そめちがへ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
彼はしばしばこの女の全身の
甘皮
(
あまかわ
)
が、自分の肌へ肉
襦袢
(
じゅばん
)
のようにすっぽり被さってしまった気がして、それを残らず洗い落すのに多少の未練を感じながら
蓼喰う虫
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
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甘皮
(
あまかわ
)
を一枚張ったようにぱさぱさ乾いている顔の上を、夜風が冷やかに
撫
(
な
)
でて行く。
秘密
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
甘
常用漢字
中学
部首:⽢
5画
皮
常用漢字
小3
部首:⽪
5画
“甘”で始まる語句
甘
甘味
甘藷
甘美
甘藍
甘酸
甘酒
甘露
甘煮
甘寧