“生紙”の読み方と例文
読み方割合
きがみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かのじょは初めて好奇の眼を見ひらいて、竹縁から庭下駄をはいた。そして、元の窓へ返ってきてよく見ると、西判にしばん生紙きがみに美女の顔が描いてある。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかしわたしはこれがために幾多の日子にっしと紙料とを徒費したことをいていない。わたしは平生へいぜい草稿をつくるに必ず石州製の生紙きがみを選んで用いている。
十日の菊 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その黄味は天然の色で、楮の甘皮あまかわから出てくるものであります。本当に文字通り「生紙きがみ」という感じで、和紙の持味がにじみ出ているものであります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)