こん)” の例文
新字:
皆樣御異存が御座いませんか、——御言葉がなければ御同意下されたことといたし、右樣に取極めて、別席にて一こん差上げたいと存じます
料理番れうりばんまをしつけて、玄竹げんちく馳走ちそうをしてらせい。もともに一こんまう。』と、但馬守たじまのかみは、こつならせた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
盡すべしいざ主從の契約けいやく盃盞さかづきつかはさんと云ばこの時かねて用意の三寶さんばう土器かはらけのせ藤井左京持出て天一坊の前に差置さしおけば土器取あげ一こん飮干のみほして伊賀亮へつかはす時に伊賀亮はかしらあげつく/\と天一坊の面貌めんばう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「酒には何んにも入つて居たわけではない。宵に一こんかたむけて歸つた拙者に何んのさはりもなかつたのだから——」
「お樂、——今日は御微行おしのびだから、何も御修業だと仰しやる。地酒を一こん差上げては何うぢや」