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物議
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ぶつぎ
ふりがな文庫
“
物議
(
ぶつぎ
)” の例文
玉は心で弟が佳い婦人を得たことを喜んだが、しかし、軽卒なことをしては世間の
物議
(
ぶつぎ
)
を招く恐れがあるので、それについては心配もしていた。
阿英
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
『そうそう。
仁和寺
(
にんなじ
)
へゆく日は、もう
幾日
(
いくひ
)
もないのであろな……』上皇は、ふと、公卿たちのいかめしげな
物議
(
ぶつぎ
)
を、あらぬ方へ、
交
(
か
)
わされて——
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
洋人來航するに及んで、
物議
(
ぶつぎ
)
紛々
(
ふん/\
)
、東攻西
撃
(
げき
)
して、
内訌
(
ないこう
)
嘗て
戢
(
をさま
)
る時なく、終に外國の
輕侮
(
けいぶ
)
を
招
(
まね
)
くに至る。此れ
政令
(
せいれい
)
二
途
(
と
)
に出で、天下耳目の
屬
(
ぞく
)
する所を異にするが故なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
松竹は芸術座を買込み約束が成立すると、その
魁
(
さきがけ
)
に明治座へ須磨子を招き、少壮気鋭の旧派の
猿之助
(
えんのすけ
)
や
寿美蔵
(
すみぞう
)
や
延若
(
えんじゃく
)
たちと一座をさせ、かつてとかく
物議
(
ぶつぎ
)
の
種
(
たね
)
になった脚本をならべて開場した。
松井須磨子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
一時
(
いちじ
)
巴里の好事家中に
物議
(
ぶつぎ
)
を生じたる事ありしといふ。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
その後にまだ、
一
(
ひ
)
ト
物議
(
ぶつぎ
)
もあり、なお種々な浮説が、伊勢長島と、京大坂の間を、虚々実々、伝えられた。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかし明治の静かな世間では、
物議
(
ぶつぎ
)
の元になったのだった。一般の通念にある風儀道徳とか、つよい家族連帯の責任などから、義兄の勤務先の左右田銀行や父の周囲にも
憚
(
はばか
)
られたにちがいない。
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
当然、公卿の中に、
物議
(
ぶつぎ
)
が起った。
紛々
(
ふんぷん
)
たる不平がたかい。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“物議”の意味
《名詞》
世の人々の議論。世間の騒ぎ。
(出典:Wiktionary)
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
議
常用漢字
小4
部首:⾔
20画
“物”で始まる語句
物
物凄
物語
物憂
物識
物怪
物騒
物置
物音
物思