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物干台
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ものほしだい
ふりがな文庫
“
物干台
(
ものほしだい
)” の例文
どの家にも必ず付いている
物干台
(
ものほしだい
)
が、
小
(
ちいさ
)
な菓子折でも並べたように見え、干してある赤い
布
(
きれ
)
や並べた鉢物の
緑
(
みど
)
りが、光線の
軟
(
やわらか
)
な薄曇の昼過ぎなどには
銀座
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
物干台
(
ものほしだい
)
のようなわくのついた車をしたてて、それにランプやほやなどをいっぱい吊し、ガラスの触れあう涼しい音をさせながら、巳之助は自分の村や附近の村々へ売りにいった。
おじいさんのランプ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
何分激しい業務の
余暇
(
よか
)
に
睡眠
(
すいみん
)
時間を
盗
(
ぬす
)
んでは稽古するのであるから次第に寝不足が
溜
(
たま
)
って来て暖い所だとつい
居睡
(
いねむ
)
りが
襲
(
おそ
)
って来るので、秋の末頃から夜な夜なそっと
物干台
(
ものほしだい
)
に出て弾いた。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
その時分知っていたこの
家
(
や
)
の女を誘って何処か凉しい処へ遊びに行くつもりで立寄ったのであるが、
窓外
(
まどそと
)
の
物干台
(
ものほしだい
)
へ照付ける日の光の
眩
(
まぶし
)
さに
辟易
(
へきえき
)
して
夏の町
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
しかして
凡
(
すべ
)
てこの世界のあくまで
下世話
(
げせわ
)
なる感情と生活とはまたこの世界を構成する
格子戸
(
こうしど
)
、
溝板
(
どぶいた
)
、
物干台
(
ものほしだい
)
、
木戸口
(
きどぐち
)
、
忍返
(
しのびがえし
)
なぞいう
道具立
(
どうぐだて
)
と一致している。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
人は
樹木
(
じゅもく
)
多ければ山の手は夏のさかりにしくはなけんなど思ふべけれど、
藪蚊
(
やぶか
)
の苦しみなき
町中
(
まちなか
)
の
住居
(
すまい
)
こそ夏はかへつて
物干台
(
ものほしだい
)
の
夜凉
(
よすずみ
)
縁日
(
えんにち
)
のそぞろ歩きなぞ
興
(
きょう
)
多けれ。
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
干
常用漢字
小6
部首:⼲
3画
台
常用漢字
小2
部首:⼝
5画
“物干”で始まる語句
物干
物干竿
物干棹
物干場
物干挟