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爆
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はじ
ふりがな文庫
“
爆
(
はじ
)” の例文
と言つて、薬を飲まされる
家鴨
(
あひる
)
のやうに、しつかり口を
噤
(
つぐ
)
んだが、物の三十分も経つたと思ふ頃、急に
爆
(
はじ
)
けるやうに笑ひ出した。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
巨大な影の交錯する縞の中で、人々の口が
爆
(
はじ
)
けていた。棉の塊りは動乱する頭の上を躍り廻った。
礫
(
つぶて
)
が
長測器
(
メートル
)
にあたって、ガラスを吐いた。
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
たちまち、ズーンという、樽の
爆
(
はじ
)
ける音。もう、駄目だ! ぼうぼうと激しい炎が唸りを立てて、猛火が、家内を一ぱいにきらめかすのが見えるのだった。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
舷側の
爆
(
はじ
)
けた腐った小舟には、白い菌が皮膚のように生えていた。その竜骨に溜った動かぬ泡の中から、赤子の死体が片足を上げて浮いていた。
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
博士は邪魔物の廂髪を
頻
(
しき
)
りに気にして、やきもきしてゐたが、とうと持前の疳癪玉を
爆
(
はじ
)
けさせた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
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アスファルトの上で
爆
(
はじ
)
ける氷、その氷の間に挟まって格闘している日本人と支那の群衆——甲谷は開いた口へ、物が詰ったように背後へ反り返った。
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
命中
(
あた
)
つたが最期殻の
刺毛
(
とげ
)
で
人間
(
ひと
)
の五六人は殺せるし、
命中
(
あた
)
らなかつた所で、
巧
(
うま
)
く
爆
(
はじ
)
けさへすれば激しい臭味でもつて一大隊位の兵士を窒息させるのは朝飯前だといふのだ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
奴国の陣営は竹の
爆
(
はじ
)
ける爆音を交えて
濛々
(
もうもう
)
と白い煙を空に巻き上げた。長羅は全軍を森の傍まで退却させた。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
夜が深まると、再び濃霧が森林や谷間から狩猟の後の饗宴に浮れている
耶馬台
(
やまと
)
の宮へ押し寄せて来た。
場庭
(
ばにわ
)
の草園では、霧の中で
焚火
(
たきび
)
が火の子を
爆
(
はじ
)
いて燃えていた。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
遠くで殻を巧みに受けとめた客は、それをまた投げ返したり、
爆
(
はじ
)
け散り飛ぶ中で身を
竦
(
すく
)
めたりした。
罌粟の中
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
爆
常用漢字
中学
部首:⽕
19画
“爆”を含む語句
爆薬
爆弾
爆竹
爆発
爆笑
原子爆弾
爆音
爆發
爆雷
爆風
爆撃
爆破
大爆発
爆裂
爆發力
爆撃機
爆裂彈
爆死
爆裂弾
爆煙
...