熱病ねつびょう)” の例文
それはおそろしくふゆかいな、長い熱病ねつびょうをわずらったような心持ちであった。わたしはどうしたらいいだろう。なんと言えばいいのだ。
そしてぼくがももいろをした熱病ねつびょうにかかっていてそこへいま水が来たのでぼくは足から水をいあげているのだった。どきっとしてをさました。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
原因不明げんいんふめいかる熱病ねつびょうが、村々むらむら流行りゅうこうしたのは、そののちのことです。しかし、がたつと、いつしかその病気びょうきも、あとかたなくえてしまいました。
なまずとあざみの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ただ洋法ようほうに取るべきものは熱病ねつびょう治療法ちりょうほうのみなりとて、浅田宗伯あさだそうはくを信ずることふかかりしという。
すみからすみへといそいであゆはじめる、丁度ちょうどはげしい熱病ねつびょうにでもにわかおそわれたよう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
熱病ねつびょうのようにさけびあった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「たぶんひばりでしょう。ああ頭がぐるぐるする。おっかさん、まわりがへんえるよ」といながら、そのままバッタリたおれてしまいました。ひどい熱病ねつびょうにかかったのです。
貝の火 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)