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漫歩
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そぞろあるき
ふりがな文庫
“
漫歩
(
そぞろあるき
)” の例文
夕方近くなるとカナカナやみんみんが鳴き出す。それをきゝながら、行水をザツと浴びて、庭樹の下などを
漫歩
(
そぞろあるき
)
する。いかにも夏らしくて好い。
孤独と法身
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
それに
連
(
つ
)
れて
私自身
(
わたくしじしん
)
の
気持
(
きもち
)
もずっと
晴
(
は
)
れやかになり、
戸外
(
そと
)
へ
出掛
(
でか
)
けて
漫歩
(
そぞろあるき
)
でもして
見
(
み
)
たいというような
風
(
ふう
)
になりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
口上が嬉しかったが、これから
漫歩
(
そぞろあるき
)
というのに、こぶ巻は困る。張出しの駄菓子に並んで、
笊
(
ざる
)
に柿が並べてある。これなら
袂
(
たもと
)
にも入ろう。「あり候」に
挨拶
(
あいさつ
)
の心得で
小春の狐
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
片側の
商店
(
あきないみせ
)
の、
夥
(
おびただ
)
しい、
瓦斯
(
がす
)
、
洋燈
(
ランプ
)
の灯と、露店のかんてらが薄くちらちらと
黄昏
(
たそがれ
)
の光を放って、水打った跡を、浴衣着、
団扇
(
うちわ
)
を手にした、手拭を提げた
漫歩
(
そぞろあるき
)
の人通、
行交
(
ゆきちが
)
い
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
冷
(
つめた
)
い
石塔
(
せきとう
)
に手を載せたり、
湿臭
(
しめりくさ
)
い
塔婆
(
とうば
)
を
掴
(
つか
)
んだり、
花筒
(
はなづつ
)
の
腐水
(
くされみず
)
に星の映るのを
覗
(
のぞ
)
いたり、
漫歩
(
そぞろあるき
)
をして居たが、
藪
(
やぶ
)
が近く、
蚊
(
か
)
が
酷
(
ひど
)
いから、座敷の蚊帳が懐しくなって、内へ入ろうと思ったので
星あかり
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“漫歩”の意味
《名詞》
特に目的もなくぶらぶら歩くこと。
(出典:Wiktionary)
漫
常用漢字
中学
部首:⽔
14画
歩
常用漢字
小2
部首:⽌
8画
“漫歩”で始まる語句
漫歩行
漫歩遊観