滅込めりこ)” の例文
すそをうんとめくりよ。霜が深くて汚れるよ」なるほど径は霜柱が七八寸も立っていて、ざくりざくりと足が滅込めりこむので長靴でなければ歩けないのだ。
酋長 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
『あア、さう!それはおなじやうなことだ』とつて公爵夫人こうしやくふじんあいちやんのかたに、とがつたちひさなあご滅込めりこむほどちかられてしました、『それかられの徳義とくぎは—— ...
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
砂の中へ顔の滅込めりこむようにして、上から與右衞門が乗掛って、砂で息をめて殺したと云うが本説だと申す事、また祐天和尚ゆうてんおしょうが其の頃脩行中しゅぎょうちゅうの事でございますから、頼まれて
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そりゃ刃物け、棒切一本持たいでも、北海道釧路くしろの荒土をねた腕だで、このこぶし一つでな、どたまア胴へ滅込めりこまそうと、……ひょいと抱上げて、ドブンと川にめる事の造作ないも知ったれども
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)