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温泉場
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ゆば
ふりがな文庫
“
温泉場
(
ゆば
)” の例文
温泉場
(
ゆば
)
の
御那美
(
おなみ
)
さんが
昨日
(
きのう
)
冗談
(
じょうだん
)
に云った言葉が、うねりを打って、記憶のうちに寄せてくる。心は
大浪
(
おおなみ
)
にのる一枚の
板子
(
いたご
)
のように揺れる。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それは
日名子
(
ひなこ
)
氏に案内されて街の中のどこかの共同
温泉場
(
ゆば
)
を見に行ったとき、私たちの目の前には一人の若い女が現れた。
別府温泉
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
伊豆の
温泉場
(
ゆば
)
では、浅井は二日ばかり遊んでいた。海岸の山には、木々の梢が美しく
彩
(
いろど
)
られて、空が毎日澄みきっていた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ここは、上田の城下に近い別所の
温泉場
(
ゆば
)
であった。まだ
故郷
(
ふるさと
)
に遠くないので、身を恥じてか、環という名を捨て、別名の内蔵助をもじって、
内蔵吉
(
くらきち
)
と名乗っていた。
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
日の暮れ方にお増は独りで、
透
(
す
)
き
徹
(
とお
)
るような湯のなかに体を
涵
(
ひた
)
して、見知らぬ
温泉場
(
ゆば
)
にでも隠れているような安易さを感じながら、うっとりしていた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
「志保田って、あの
温泉場
(
ゆば
)
のかい」
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
笹村の
側
(
がわ
)
に、そんなことのないのが、お銀にとって心淋しかったが、それでもそのころ
温泉場
(
ゆば
)
にいたある女から来た手紙や、大阪で
少
(
わか
)
い時分の笹村が
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ある町場に近い
温泉場
(
ゆば
)
へつれて行った時、父親はそこで三日も四日も
逗留
(
とうりゅう
)
して、
終
(
しま
)
いに芸者をあげて騒ぎだした。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
女が
情夫
(
おとこ
)
と別れて、独立の生活を営むにつけて、
足手纏
(
あしてまと
)
いになる子供を浅井にくれて、東京附近の
温泉場
(
ゆば
)
とかへ
稼
(
かせ
)
ぎに行っているのだということも、
真実
(
ほんとう
)
らしかった。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「何しろ大きい
身上
(
しんしょう
)
を飲み
潰
(
つぶ
)
したくらいの人だもんだでね。
大気
(
だいき
)
な人で、盛りに遊んでいる時分
温泉場
(
ゆば
)
から町へ来るあいだ
札
(
さつ
)
を
撒
(
ま
)
いて歩いたという話を聞いているがね。」
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
温
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
泉
常用漢字
小6
部首:⽔
9画
場
常用漢字
小2
部首:⼟
12画
“温泉”で始まる語句
温泉
温泉宿
温泉町
温泉嶽
温泉塲
温泉岳
温泉津
温泉壺
温泉行
温泉地