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ふかま
ふりがな文庫
“
深間
(
ふかま
)” の例文
よくよく訊けば、知事さまとおまえとは、昔からの
深間
(
ふかま
)
な仲で、その知事さまを
焚
(
た
)
きつけたのは、おまえの親とその紅い唇じゃそうな
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
欽之丞は、そんな
伝法
(
でんぽう
)
な口をききます。腕はよく出来ますが、旗本の冷飯食いで、およつの園花とは、二年前からの
深間
(
ふかま
)
だったのです。
芳年写生帖
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
今夜、仕事がすめば、ゆっくり遊ばしてやらあ——こう、作蔵、てめえ、千住に
深間
(
ふかま
)
が出来たって話じゃあねえか?
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
深間
(
ふかま
)
になっていた男がほかの女に見かえたので、
面当
(
つらあ
)
てに誰とでも死にたがっていたのである。
ひょっとこ
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
柳橋の芸妓梅乃家小歌が黒の羽織と仇名された
深間
(
ふかま
)
のあったを、仲間の花次に奪われた面目の見せつけに、かねて執心の厚かった浜田の御前へ春泉の内儀からすがらせて
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
▼ もっと見る
二人がズルズルと
深間
(
ふかま
)
に陥る早さよりも、そうした
噂
(
うわさ
)
の立つスピードの方が早かった。
衝突心理
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
さもあらば親方も
遣
(
や
)
り手も商い事の方便と合点して、
強
(
あなが
)
ちに間夫をせき客の吟味はせまじき事なるに、様々の
折檻
(
せっかん
)
を加うるはこれいかに、その上三ヶ津を始め諸国の色里に
深間
(
ふかま
)
の男と
廓
(
くるわ
)
を去り
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
二人の仲はあまりにも
深間
(
ふかま
)
過ぎて、暗討まで仕掛けられた吾妻屋永左衛門にしても、
寝覚
(
ねざめ
)
のよくなかったことでしょう。
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
今申した浪人者はそれと、だいぶ
深間
(
ふかま
)
で、何でも、二、三百石の
知行
(
ちぎょう
)
を、その女一人のため棒に振ってまで、国元を、出奔してきた程な仲だったらしいので。
無宿人国記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
出の座敷に着る
雛鶯
(
ひなうぐいす
)
欲のないところを聞きたしと待ちたりしが
深間
(
ふかま
)
ありとのことより離れたる旦那を前年度の
穴填
(
あなう
)
めしばし袂を返させんと冬吉がその客筋へからまり天か命か家を
かくれんぼ
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
「お小夜が勤めをして居る頃の
深間
(
ふかま
)
で、淺川團七郎といふ弱い敵役見たいな名前の浪人者があつたんですつて」
銭形平次捕物控:104 活き仏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
深間
(
ふかま
)
の仲は、こうしていよいよ深間の
度
(
ど
)
を増し「もう離さない」「離れない」「いっそ、こうして」というような
痴語口説
(
ちごくぜつ
)
のあられもなさに、王婆さえ、時にはうんざりするほどだった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お小夜が勤めをしている頃の
深間
(
ふかま
)
で、浅川団七郎という弱い敵役みたいな名前の浪人者があったんですって」
銭形平次捕物控:104 活き仏
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ちょいと金があって好い男で、へえけえは下手だが小唄と鼓の上手で、これは間違いもなく薄墨の
深間
(
ふかま
)
だったそうですよ。今は浪々の身で金っ気とは縁が無い。
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「新宿で勤め奉公をしてゐる時、あのお吉さんと番頭の才八どんは、
深間
(
ふかま
)
だつたさうですよ」
銭形平次捕物控:290 影法師
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
何處のどんな女が
深間
(
ふかま
)
なのか、それが知りたいのだよ
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
してゐる頃の
深間
(
ふかま
)
だつたといふ話——
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
深
常用漢字
小3
部首:⽔
11画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“深”で始まる語句
深
深山
深傷
深淵
深更
深切
深川
深夜
深々
深沈