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浜路
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はまじ
ふりがな文庫
“
浜路
(
はまじ
)” の例文
旧字:
濱路
「酒場の
浜路
(
はまじ
)
っていう奴だ! 御岳産まれの女だが、今は名古屋の桑名町にいる。そうさそこの
旅籠
(
はたご
)
にな! あいつをかっ
攫
(
さら
)
って来よう!」
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
白粉
(
おしろい
)
臭い、汗くさい変な香がこもった中で、自分は
信乃
(
しの
)
が
浜路
(
はまじ
)
の幽霊と語るくだりを読んだ。夜のふけるにつれて、座敷のほうはだんだんにぎやかになる。
竜舌蘭
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
こんなに
度々
(
たびたび
)
、見詰められては、一分も座に居られなかったに違いない私も染之助が信乃になっているばっかりに、何だか信乃の恋人の
浜路
(
はまじ
)
にでもなったように
ある恋の話
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
(私には限らない、当時の貸本屋フワンは誰でもだったが)
信乃
(
しの
)
が
滸我
(
こが
)
へ発足する前晩
浜路
(
はまじ
)
が忍んで来る一節や、
荒芽山
(
あらめやま
)
の
音音
(
おとね
)
の隠れ家に
道節
(
どうせつ
)
と
荘介
(
そうすけ
)
が邂逅する
一条
(
ひとくだり
)
や
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
浜路
(
はまじ
)
の縁談を取持った
軍木五倍二
(
ぬるでごばいじ
)
だの、押かけ聟の
簸上宮六
(
ひかみきゅうろく
)
だの、浜路の父
蟇六
(
ひきろく
)
だの母の
亀篠
(
かめささ
)
だの、数え立てますれば『八犬伝』一部中にもどの位居るか知れませぬが
馬琴の小説とその当時の実社会
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
小日向
(
こびなた
)
に屋敷を持っている、千五百石取の大旗本
大坪石見
(
おおつぼいわみ
)
、非役で内福で、この上もなく平和に暮しているのが、朝起きてみると、娘の
浜路
(
はまじ
)
がまるっきり変っていたというのです。
銭形平次捕物控:109 二人浜路
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
芸者が
臥所
(
ふしど
)
へ来た時、君は
浜路
(
はまじ
)
に襲われた
犬塚
(
いぬづか
)
信乃
(
しの
)
のように、夜具を片附けて、開き直って用向を尋ねた。さて芸者の詞を飽くまで真面目に聞いて、旨く敬して遠ざけたのである。
二人の友
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
小説的かも知れんけれど、
八犬伝
(
はつけんでん
)
の
浜路
(
はまじ
)
だ、
信乃
(
しの
)
が
明朝
(
あした
)
は立つて了ふと云ふので、親の目を忍んで
夜更
(
よふけ
)
に
逢
(
あ
)
ひに来る、あの
情合
(
じやうあひ
)
でなければならない。いや、妙だ! 自分の身の上も信乃に似てゐる。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
部落の中央
札
(
ふだ
)
の辻に、一軒の酒場が立っていた。その経営者の名を取って、
浜路
(
はまじ
)
の酒場と呼ばれていた。由来
御岳
(
おんたけ
)
の山中には、いろいろの人間が入り込んでいた。
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
線の太い歴史物よりは『
南柯夢
(
なんかのゆめ
)
』や『
旬殿実々記
(
しゅんでんじつじつき
)
』のような心中物に細かい繊巧な技術を示しておる。『八犬伝』でも
浜路
(
はまじ
)
や
雛衣
(
ひなきぬ
)
の
口説
(
くどき
)
が称讃されてるのは
強
(
あなが
)
ち文章のためばかりではない。
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
「あのね」と
浜路
(
はまじ
)
微笑したが、「お願いがあるのでございますの。小父さん
諾
(
き
)
いてくださるでしょうか」
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
浜路
(
はまじ
)
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
浜
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
路
常用漢字
小3
部首:⾜
13画
“浜”で始まる語句
浜
浜町
浜辺
浜町河岸
浜松
浜荻
浜納屋
浜方
浜名湖
浜木綿