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水際立
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みずぎわだ
ふりがな文庫
“
水際立
(
みずぎわだ
)” の例文
明るい処で向い合ってみると又、一段と
水際立
(
みずぎわだ
)
った若侍であった。外八文字に
踏開
(
ふみひら
)
いた姿が、スッキリしているばかりではない。
斬られたさに
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
弱気な男というものは、自分の得にならぬ事をするに当っては、時たま、このような
水際立
(
みずぎわだ
)
った名案を思いつくものである。
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
とどよめいたことほど、能登守の男ぶりは
水際立
(
みずぎわだ
)
った美男子でありました。それはまず
大入場
(
おおいりば
)
の連中を
唸
(
うな
)
らせたほかに、かの雛壇の連中をして
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
が、紅葉の才気は第一号以来の「風流京人形」に早くも現われて、
水際立
(
みずぎわだ
)
った文章の
冴
(
さ
)
えが一段引立って見えた。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
裲襠姿
(
うちかけすがた
)
眼も
眩
(
まばゆ
)
く、足の運びも
水際立
(
みずぎわだ
)
ち武士の後から歩いて行く。二人の姿が奥へ消えると、鳥市の云った進物なのであろう、十個の大行李が次々に奥の方へ運ばれる。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
明るい電燈の光をあびている彼女の
容姿
(
すがた
)
は
水際立
(
みずぎわだ
)
って、見ていればいるほど綺麗である。
黒髪
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
此の
世盛
(
よざか
)
りの、思ひ上れる、美しき女優は、樹の緑
蝉
(
せみ
)
の声も
滴
(
したた
)
るが如き影に、
框
(
かまち
)
も
自然
(
おのず
)
から浮いて高い
処
(
ところ
)
に、色も
濡々
(
ぬれぬれ
)
と
水際立
(
みずぎわだ
)
つ、
紫陽花
(
あじさい
)
の花の姿を
撓
(
たわ
)
わに置きつゝ、
翡翠
(
ひすい
)
、
紅玉
(
ルビイ
)
、真珠など
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
兵政の世界において秀吉が不世出の人であったと同様に、趣味の世界においては先ず
以
(
もっ
)
て最高位に立つべき不世出の人であった。
足利
(
あしかが
)
以来の趣味はこの人によって
水際立
(
みずぎわだ
)
って進歩させられたのである。
骨董
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
夏山の
水際立
(
みずぎわだ
)
ちし姿かな
六百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
小坂家の玄関に於いて
颯
(
さ
)
っと羽織を着換え、
紺
(
こん
)
足袋をすらりと脱ぎ捨て白足袋をきちんと
履
(
は
)
いて
水際立
(
みずぎわだ
)
ったお使者振りを示そうという
魂胆
(
こんたん
)
であったが、これは完全に失敗した。
佳日
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
このお婆さんの頬かぶりと踊りぶりが
水際立
(
みずぎわだ
)
っておりました。
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
水
常用漢字
小1
部首:⽔
4画
際
常用漢字
小5
部首:⾩
14画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“水際”で始まる語句
水際