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梳手
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すきて
ふりがな文庫
“
梳手
(
すきて
)” の例文
瑠璃子はもと洋髪屋の
梳手
(
すきて
)
をしている時分から方々の待合へも出入をしていたので、こういう事には抜目のあろうはずがない。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
中は女やもめの住みそうな、磨き抜かれた調度、二三人の若い
梳手
(
すきて
)
が、男の客を物珍しそうに、奥の方から娘らしい視線を送っている様子です。
銭形平次捕物控:010 七人の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
髪結いのおかみさんは
梳手
(
すきて
)
に云いつけて、私の指に
繃帯
(
ほうたい
)
を巻いてくれた。私は恐縮してひたすら陳謝したが、先輩は
安い頭
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
梳手
(
すきて
)
が来ないので、髪を
結
(
ゆ
)
うのにだいぶ
暇
(
ひま
)
が取れた。旦那は湯に
入
(
い
)
って、
髭
(
ひげ
)
を
剃
(
す
)
って、やがて帰って来た。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
慰みに、お
酌
(
しゃく
)
さんの
桃割
(
ももわれ
)
なんか、お世辞にも
誉
(
ほ
)
められました。めの字のかみさんが幸い
髪結
(
かみゆい
)
をしていますから、八丁堀へ世話になって、
梳手
(
すきて
)
に使ってもらいますわ。
湯島の境内
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
年は取っても腕は狂わず、五人の
梳手
(
すきて
)
を使って、立ち詰めに
髷
(
まげ
)
の根締めに働いていた。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
あぶく銭を取ったって、人眼につき易い大場所の遊びはしめえと、そこを踏んで
此里
(
ここ
)
へ出張ったのが俺の
白眼
(
にら
)
みよ。それが外れりゃあ、こちとら明日から十手を返上して海老床へ
梳手
(
すきて
)
に弟子入りだ。
釘抜藤吉捕物覚書:07 怪談抜地獄
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
中は女やもめの住みそうな、磨き抜かれた調度、二三人の若い
梳手
(
すきて
)
が、男の客を物珍しそうに、奥の方から娘らしい視線を送っている様子です。
銭形平次捕物控:010 七人の花嫁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「君江さんは全く徹底しているわ。」とダンス場から転じてカッフェーに来た
百合子
(
ゆりこ
)
というのが
相槌
(
あいづち
)
を打つと、もとは
洋髪屋
(
ようはつや
)
の
梳手
(
すきて
)
であった
瑠璃子
(
るりこ
)
というのが
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「そら
梳手
(
すきて
)
の
御勢
(
おせい
)
ですよ。昔し健ちゃんの
遊
(
あす
)
びに来る時分、よくいたじゃありませんか、宅に」
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
出来ないことはありますまい、親もなし、兄弟もなし、行く処と云えば元の柳橋の主人の内、それよりは
肴屋
(
さかなや
)
へ内弟子に入って当分
梳手
(
すきて
)
を手伝いましょう。……何も心まかせ、とそれに
極
(
き
)
まった。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その日には、先に
梳手
(
すきて
)
が二人ばかり来て、後からいい時分にお師匠さんが廻って来た。私は母が髪を結うとき、家に居合わせば、いつもそばにいて見た。梳手の一人は私の学校友達の姉さんであった。
生い立ちの記
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
梳
漢検1級
部首:⽊
11画
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
“梳”で始まる語句
梳
梳櫛
梳場
梳棉部
梳付
梳張
梳櫳
梳毛
梳髪
梳油