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枯尾花
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かれおばな
ふりがな文庫
“
枯尾花
(
かれおばな
)” の例文
その危険が現前すると共に、人々はその危険に対して必要以上に神経過敏になり、その恐怖心を
枯尾花
(
かれおばな
)
に投射してそこに幽霊を見た例も少なくなかった。
地異印象記
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
それから十日ばかりは、何のお話もなく過ぎ去ったが、その間とても、噂は噂を生み、おびえきった人々は、
枯尾花
(
かれおばな
)
を妖怪と見誤ったことも度々であった。
黄金仮面
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
廿六日 ちぎれ雲、
枯尾花
(
かれおばな
)
の下にあり。鴨、椽側の
日向
(
ひなた
)
にあり。俳句新派の傾向を草す。夜を徹す。
雲の日記
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
枯尾花
(
かれおばな
)
を幽霊と見ておそれるような結果になってしまうのである、それを検討することに於て
余は大衆作家にあらず
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
夕日の残る
枯尾花
(
かれおばな
)
、
何処
(
どこ
)
やらに鳴く
夕鴉
(
ゆうがらす
)
の声も、いとどさすらえ人の感を深くし、余も妻も唯
黙
(
だま
)
って歩いた。
我儕
(
われら
)
の行衛は
何処
(
どこ
)
に落ちつくのであろう? 余等は
各自
(
てんで
)
に斯く案じた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
中には
随分
(
ずいぶん
)
『
正躰
(
しょうたい
)
見たり
枯尾花
(
かれおばな
)
』というようなのもあります。
薄どろどろ
(新字新仮名)
/
尾上梅幸
(著)
我も死して
碑
(
ひ
)
に
辺
(
ほとり
)
せむ
枯尾花
(
かれおばな
)
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
其内ある日近所の辰さん兼さんが
簌々
(
さくさく
)
簌々と音さして悉皆堤の上のを
苅
(
か
)
って、
束
(
たば
)
にして、持って往って
了
(
しま
)
う。あとは苅り残されの
枯尾花
(
かれおばな
)
や
枯葭
(
かれよし
)
の二三本、
野茨
(
のばら
)
の紅い実まじりに
淋
(
さび
)
しく残って居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
枯
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
尾
常用漢字
中学
部首:⼫
7画
花
常用漢字
小1
部首:⾋
7画
“枯”で始まる語句
枯
枯木
枯草
枯葉
枯蘆
枯枝
枯野
枯死
枯山
枯渇