“簌々”の読み方と例文
読み方割合
さくさく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
外は今にも降りそうな空の下に、一村ひとむら総出の麦収納むぎしゅうのう此方こちでは鎌の音簌々さくさく彼方あちでは昨日苅ったのを山の様に荷車に積んで行く。時々にぎやかな笑声がひびく。皆欣々として居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
其内ある日近所の辰さん兼さんが簌々さくさく簌々と音さして悉皆堤の上のをって、たばにして、持って往ってしまう。あとは苅り残されの枯尾花かれおばな枯葭かれよしの二三本、野茨のばらの紅い実まじりにさびしく残って居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)