林子平はやししへい)” の例文
だからこそ林子平はやししへいが『海国兵談かいこくへいだん』を出し、橋本左内はしもとさないは日本が「第二のインドになる」ことを恐れた。
黒船来航 (新字新仮名) / 服部之総(著)
それに伴れて林子平はやししへいの『海国兵談』なども出て、国防の問題もいろいろ議論せられるようになっていましたので、それにつけても正確な地図が必要とされたに違いないのですから
伊能忠敬 (新字新仮名) / 石原純(著)
いわく、伊達政宗だてまさむね。曰く、林子平はやししへい。曰く、支倉六右衛門はせくらろくえもん。今度もこの三人の墓を拝した。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
元來がんらい日本につぽん古墳こふん研究けんきゆうは、かの高山彦九郎たかやまひこくろう林子平はやししへいなどゝとも寛政かんせい三奇士さんきしといはれた蒲生君平がまうくんぺいが、御歴代ごれきだい御陵ごりようこはれたり、わからなくなつてゐるのをなげいて、自分じぶん各地かくち御陵ごりよう探索たんさく
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
林子平はやししへいは字は友直、仙臺藩に仕へ、寛政三奇士として、幕末志士として世に有名である。夙に海外の事情に心をそそぎ、海防を唱へ、三國通覽圖説、海國兵談等を著して世の覺醒をうながした。
愛国百人一首評釈 (旧字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
金も無けれど死にたくも無しの六無斎ろくむさい林子平はやししへいの墓などを訪れて、何か深い意味ありげに一礼して、その他、つつじヶ岡おか、桜ヶ岡、三滝温泉、宮城野原みやぎのはら多賀城址たがじょうしなど、次第に遠方にまで探索の足をのばし
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
『林氏雑纂』は林子平はやししへいの遺著を編輯へんしゅうしたもので、毅堂の叙に
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
籌海ちゅうかいの大策は、林子平はやししへいによりて叫破きょうはせられたり。彼は曰く
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
時はこれ、林子平はやししへいをして
入婿十万両 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)