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本所相生町
読み方 | 割合 |
ほんじょあいおいちょう | 66.7% |
ほんじよあひおひちやう | 33.3% |
足のついでに、かねて世話になった多吉夫婦の住む
本所相生町の家まで
訪ねて行って見た。そこの家族はまた、浅草
左衛門町の方へ引き移っている。
ある朝、
暁の七つ時とも思われるころ。半蔵は
本所相生町の家の二階に目をさまして、半鐘の音を
枕の上で聞いた。火事かと思って、彼は起き出した。
といふ話を聞いて、
成程これは
面白い話だ、これを
種子にして
面白い話をこしらへたいと思つたが、
其の
塩原多助といふ者が
本所相生町に
居たか
居ないか、
名さへ始めて聞いた
位だから
分らない。
「お
頼み
申します」といふと、
小坊主が出て
取次ぎますから、「
私は
本所相生町二
丁目の
塩原多助の
縁類のものでございますが、まだ
塩原の
墓も知らず、
唯塩原のお
寺は
此方だといふことを
聞伝へて、 ...