“左衛門町”の読み方と例文
読み方割合
さえもんちょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飛騨ひだ水無みなし神社宮司ぐうじを拝命すると間もなく、十一月十七日の行幸の朝に神田橋外まで御通輦ごつうれんを拝しに行くと言って、浅草左衛門町さえもんちょうを出たぎりだ。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
足のついでに、かねて世話になった多吉夫婦の住む本所相生町ほんじょあいおいちょうの家までたずねて行って見た。そこの家族はまた、浅草左衛門町さえもんちょうの方へ引き移っている。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
例の浅草左衛門町さえもんちょうにある多吉の家をさして帰って行くと、上京以来のことが彼の胸に浮かんで来た。ふと、ある町のかどで、彼は足をとめて、ホッと深いため息をついた。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)