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曠野
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あれの
ふりがな文庫
“
曠野
(
あれの
)” の例文
その行燈の
枕許
(
まくらもと
)
に、有ろう?
朱羅宇
(
しゅらお
)
の
長煙管
(
ながぎせる
)
が、蛇になって動きそうに、
蓬々
(
おどろおどろ
)
と、
曠野
(
あれの
)
に
徜徉
(
さまよ
)
う夜の
気勢
(
けはい
)
。地蔵堂に釣った紙帳より、かえって
侘
(
わび
)
しき草の
閨
(
ねや
)
かな。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
持って行きどころのない体が
曠野
(
あれの
)
の真中に横たわっているような気がした。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
岩角ばかりで敷き詰めた、広い
曠野
(
あれの
)
の真中で
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
曠野
(
あれの
)
と
湿潤
(
うるおい
)
なき地とは楽しみ
デンマルク国の話:信仰と樹木とをもって国を救いし話
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
幻
(
まぼろし
)
のやうな
蒸暑
(
むしあつ
)
い
庭
(
には
)
に、
恰
(
あたか
)
も
曠野
(
あれの
)
の
如
(
ごと
)
く
瞰下
(
みおろ
)
されて、やがて
消
(
き
)
えても
瞳
(
ひとみ
)
に
殘
(
のこ
)
つた、
簪
(
かんざし
)
の
蒼
(
あを
)
い
光
(
ひかり
)
は、
柔
(
やはら
)
かな
胸
(
むね
)
を
離
(
はな
)
れて
行方
(
ゆくへ
)
も
知
(
し
)
れぬ、……
其
(
そ
)
の
人
(
ひと
)
の
人魂
(
おにび
)
のやうに
見
(
み
)
えたのであつた。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“曠野”の意味
《名詞》
曠 野(こうや 「広野」に「同音の漢字による書きかえ」がなされる)
広野(こうや)と同義。使用例として、20世紀前半の日本における満蒙開拓団に関する文献やその題名がある(「曠野」「開拓」でYAHOO検索)。
(出典:Wiktionary)
曠
漢検1級
部首:⽇
19画
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
“曠野”で始まる語句
曠野集